3月14日に開催されたフォーミュラE第5戦マイアミePrixでシリーズ初優勝を果たしたe.ダムス・ルノーのニコラス・プロストが、接近戦となった決勝レースを振り返るとともに、優勝の喜びを語った。
昨年9月の開幕戦北京では、ニック・ハイドフェルド(ベンチュリ)との優勝争いの末に最終ラップの最終コーナーでクラッシュしたことでも注目を集めたプロスト。今季ここまでの4戦では、ポールポジション2回、そして2位表彰台を獲得している。
今回のマイアミ戦は3番手からスタートし、全車ピットストップを終えた段階で2番手につけたプロスト。残り2周でダニエル・アプト(アウディ・アプト)から首位を奪うと、最後はスコット・スピード(アンドレッティ)からの猛攻を凌ぎ切ってコンマ4秒差で勝利を手にした。
「チェッカーフラッグを見ることができなかったから、自分が勝ったのが分からなかったんだ」と、僅差でもぎとった優勝を振り返ったプロスト。
「がむしゃらにプッシュしていたからね。素晴らしいレースだったよ」
ハイペースで追い上げてきたスピードとのバトルは、かなりタフなものだったのだとプロストは振り返る。
「すべてが順調に見えていて、ダニエルとのギャップを縮めようとしていたんだ。そうしたら突然スコットが目に入った。『ワオ! ものすごい速さで近づいてきている』と思ったよ。エネルギーをセーブしていたダニエルをオーバーテイクしたけど、集中力を維持し、チェッカーフラッグまで全力を尽くすのはかなり大変だった」
また、今回の結果でドライバーズランキングの首位に躍り出たプロストは「何人ものスーパードライバーたちが携わっているこのチャンピオンシップをリードすることができてとても嬉しいよ。ドライバーラインナップに関しては、トップシリーズのひとつだと思っているんだ」と喜びを語る。
とはいえ、全戦ストリートサーキットで争われるフォーミュラEでは、予期せぬアクシデントの可能性も高い。一戦一戦でポイントを積み重ねていくことが大切なのだとプロストは語った。
「レースをひとつひとつ獲っていく必要があるし、このチャンピオンシップでは非常に慎重になる必要がある」とプロスト。
「ストリートサーキットでレースをするから、コーナー付近では簡単にミスが発生するんだ。次のレースでも僕は同じアプローチをとるつもりだし、できる限り多くのポイントを獲得できるように頑張るよ」