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原発付近の帰還困難区域内で「見ることができない」展覧会、Chim↑Pomら12組が参加

2015年03月12日 16:30  CINRA.NET

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Chim↑Pom
展覧会『Don't follow the wind』が、3月11日から福島・東京電力福島第一原子力発電所付近の帰還困難区域で開催されている。

同展は、高い放射線量により立ち入りが制限されている帰還困難区域を舞台に行われているプロジェクト。原発事故後、地元の人々が避難する前に住んでいた場所などを借りて作品が展示されている。帰還困難区域の指定が解除された時に初めて作品を見ることが可能になり、それまでは「一般にも見られない展覧会としてその場所で存在し続ける」という。

プロジェクトの発案者はChim↑Pom。参加作家はアイ・ウェイウェイ、宮永愛子、Chim↑Pom、グランギニョル未来、竹内公太、小泉明郎、竹川宣彰、トレヴァー・パグレン、Eva and Franco Mattesら12組。キュレーターは、窪田研二、Eva and Franco Mattesらが務めている。なお、グランギニョル未来は、椹木野衣、飴屋法水、赤城修司、山川冬樹の4人で構成され、椹木は自身のTwitterで「『会期の終了』は、現時点でまったく目処が立っていない」とコメントしている。

また、『Don't follow the wind』のウェブサイトでは様々な人の音声で同展の趣旨が説明されており、「帰還困難区域の封鎖がいつ解除されるかは明らかではなく、3年後かもしれませんし、10年後もしくはそれ以上の時間がかかるかもしれません。その期間は現在を生きる私たちの生涯を越えて新たな世代にまたがり、私たちにアートと時間の関係性、そして時間と環境の関係性を再び見直すことを問いかけます」と述べられている。