最高裁判所がギド・バン・デル・ガルデがザウバーのレースシートに就く権利を認める判決を下したが、ザウバーのチームプリンシパル、モニシャ・カルテンボーンは安全性に懸念があるとして、ドライバー変更を行いたくないと主張している。
2014年にザウバーのリザーブドライバーを務めたバン・デル・ガルデは、チームは昨年6月、彼を2015年のレースドライバーとして起用するというオプションを行使しながら11月に契約を破棄したとして提訴した。
ザウバーはマーカス・エリクソンとフェリペ・ナスルで今季F1にエントリーしている。
バン・デル・ガルデはスイスの仲裁裁判所にこの件を持ち込み、有利な判決を勝ち取った。今週月曜にはオーストラリア メルボルンのビクトリア最高裁判所でこの件についてのヒアリングが行われた。
ザウバーは、テストで走っていないバン・デル・ガルデを乗せることは安全性の面で懸念があり、けがや死亡事故につながる可能性もあると主張した。しかしバン・デル・ガルデ側はテストをせずに走った例は過去にもあり、開幕戦に向けてチームがシートを調整することは可能であり、バン・デル・ガルデの準備も整っていると反論していた。
最高裁判所は水曜、バン・デル・ガルデ側の主張を認めるとの決定を発表した。
カルテンボーンはこの判決に不満を表し、安全性の懸念を理由に、開幕戦でバン・デル・ガルデを乗せたくはないとコメントした。
「この決定に失望しており、これが意味すること、シーズンスタートへの影響について理解するには時間が必要です」とカルテンボーンが述べたとCrash.netが報じている。
「指定された他のふたりのドライバーに合わせられたマシンに、準備ができていないドライバーを乗せることで、チームの安全、他のドライバーのコース上の安全を危うくすることはできません」
チームは詳細については追って発表すると述べている。
一方、バン・デル・ガルデは開幕戦に出場したいという意思を示していると伝えられている。