3月8日放送のバラエティ「ニュースな晩餐会」(フジテレビ)で、ストーカーを使った壮絶な社内いじめの実態が紹介され、ネット上で反響を呼んでいる。
被害者は28歳の会社員女性。食品工場で働き、勤務歴は10年になる。顔にモザイク付きだが、本人がVTRで登場し、「最初はただのストーカーだと思ってたけど、それよりも悪質」と被害内容について涙ながらに語った。
女性が異変に気づくようになったのは、昨年秋のこと。車で通勤中に不審車にずっと後ろを付けられていることがわかった。その後も、行く先々でその車を見かけ、家の近所ですれ違うこともあったという。
警察の取り調べに「恋愛感情は一切ない」
不安に思った女性は、友人にビデオカメラでストーカーの正体を記録することを依頼。ある日女性がコンビニに立ち寄ると、駐車場に問題の車が現れた。その中から40前後の男が出てきて、コンビニにいる女性の様子をスマホのカメラで撮影しだした。
友人は男の一連の行動を、全てビデオで撮影。後で女性が映像を確認すると、この男は同じ工場で働いている従業員だということがわかった。
さらに友人が継続してビデオ撮影をしていると、今度は職場の駐車場で男が女性の車の下に潜り込み、何やら作業をしている。女性が確認するとGPS発信機が取り付けられていた。男はそれで位置情報を確認していたようだ。女性は証拠の映像とGPSを持って警察に駆け込んだ。
その後、男は警察の取り調べに対し、素直に犯行を自供。だが、これで一件落着かと思いきや、動機については「恋愛感情は一切ありません」と語ったという。
では、男はなぜ一体ストーカー行為をしていたのか。それがしばらくして明らかになる。男性が警察に取り調べを受けてから、女性に対する社内いじめが始まった。上履きにガラス片を大量に入れられるといったもので、主犯格は60代のパート女性だった。
社長に相談しても「ただ耐えるしかない」と言われ
実は男のストーカー行為も、このパートが指示したものだった。被害女性に関する悪いうわさを流すために、情報収集させていたのだという。
女性はこのことを社長に相談したが、「ただ耐えるしかない。1~2年もすれば落ち着く」と言われて相手にしてもらえない。
そこで意を決して問題のパートを呼び出し、なぜいじめをするのか問いただした。すると出てきたのは、女性の「部下への接し方が気に食わない」という答えだった。
20代でチーフになった女性は、年上の部下の勤務態度を注意することもあった。それが反感を招いたようで、被害女性に対してこう言い放った。
「もう少し気を使った言い方ができても良かった。普段の行いがこういう結果になった」
このような場合、女性は泣き寝入りしなければならないのだろうか。番組に登場した今井靖博弁護士は、尾行行為について「これはれっきとした犯罪」と指摘。「ストーカー規制法」で処罰するのは難しいが、都道府県の迷惑防止条例に該当する可能性が高いという。
「社内いじめではなく社内犯罪」
番組によると、ストーカー男は今後書類送検される見通し。いじめの首謀者のパートについても、被害女性が警察に相談中だという。ストーカーまで使った社内いじめはネットでも話題になり、「大人の姿をした子供がそれなりにいるって事か」と呆れるものや、
「以前勤めていた会社は親族経営で親族が率先していじめてたなぁ。多分同じ様な中小企業が沢山あるんだろうなぁ
「態度が気にくわないからいじめ? 人の人生をめちゃくちゃにしといて言い訳するとは ほんとっふざけるなっ!」
「社内いじめではなく社内犯罪と呼ぶべき」
といった声が上がっていた。
あわせて読みたい:移動スーパー「とくし丸」が「買い物弱者」を救う