全日本選手権スーパーフォーミュラは9日、鈴鹿サーキットで第1回公式合同テストが行われ、初日午後の走行はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)がトップタイムをマーク。初日の総合タイムでは山本尚貴(TEAM無限)が首位につけている。
朝から曇り空が広がっていた鈴鹿サーキットだったが、10時30分から始まった午前のセッション終盤になって雨が降り始めると、その後も雨量に変化はありつつも断続的な降雨に。15時から行われた午後のセッションは、終始レインコンディションで展開されることとなった。
午前は3度の赤旗中断となったが、午後は1度も中断とならずに推移。セッション残り時間10分を前に中山雄一(KCMG)がスプーンでコースアウトを喫してグラベルに捕まるも、赤旗は提示されず、セッション続行となった。
淡々と走行が続いた午後のセッションだったが、残り10分を切ると多くのマシンがタイムアップ。ただ、トップタイムは開始から30分というところで1分53秒141をマークしたロッテラーに。タイヤ温存のため残り1時間を切ってからコースインしていった中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)が2番手、序盤から終始上位に名前を並べた中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)が3番手となった。4番手にジェームス・ロシター(KONDO RACING)、小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO)が5番手となり、こちらも上位に並び続けた石浦宏明(P.MU/cerumo・INGING)が6番手に続いている。
1日を通しての総合タイムは、午前の結果と同様なものに。首位につけた山本は「オフシーズンの間にエンジニアが考えてきてくれたものの中からいいとこ取りをして、雨が降る前にぎりぎりでニュータイヤでのアタックができました。バランスも確認できましたし、結構良いタイムを出せたと思うので、特に午前中はうまくを進められたと思います」とテスト初日を振り返った。
12年ぶりに国内レースに復帰するとあって注目の集まる可夢偉は初日15番手。合計60周と走り込み、「全体的に大きな問題もなく色々とテストができました。タイヤを入れるタイミングもちょっと悪かったかなと思いつつも、初めての合同テストとしては良かったと思います」と初日の印象を語った。
午前のセッションでコースアウトしてスポンジバリアにヒットしたことについては「特に何でもないです」とあっさり。「最大限に安全に停車しただけです(笑)」とのことで、マシンへのダメージもなかったという。明日に向けては「路面次第ですが、できるだけ速く走りたいと思います」と語っている。
開幕戦までにスーパーフォーミュラでテストを行うのはこの日が最後となった一貴は総合11番手。「最後にニュータイヤも履いてないので、ハッキリとした差というのはまだ見えないですね」と語ったが、テスト項目も「最低限のことはできた」ということで、マシン的には好感触を得た様子だった。
スーパーフォーミュラの今季第1回公式合同テストは、10日も午前と午後の2回のセッションが予定されている。