WTCC世界ツーリングカー選手権第1戦は8日、アルゼンチンのテルマス・リオ・ホンドで決勝レース1/2が行われ、第1戦は14年王者のホセ-マリア・ロペスが、第2戦はセバスチャン・ローブが優勝。シトロエンが両戦ともワン・ツーを飾った。
第1戦の予選では、ディフェンディングチャンピオンのロペスがポールを獲得、イバン・ミューラー、ローブ、マ・キンファとシトロエン勢がトップ4を独占したWTCCの今季開幕戦。迎えた8日の決勝レース1では、オープニングラップからシトロエン勢による激しいつばぜり合いが展開される。
1周目にはロペスとミューラーが軽く接触。「僕たちはほんのわずかに接触したよ。彼はわずかにスペースを与えてくれたけど、本当にわずかだった」とロペスは語ったが、これを制したロペスはギャップを築くと、そのまま優勝を飾り、2年連続の母国制覇を果たした。
2位はミューラー、3位はローブとなり、シトロエン勢が第1戦の表彰台を独占。ただマ・キンファはスタートに失敗し、4位はティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)が獲得。ガブリエレ・タルキーニ、ノルベルト・ミケリスと続き、ホンダ勢は4~6位を占めた。
続く第2戦はリバースグリッド。ポールポジションはラーダ・ベスタWTCCを駆るジェームス・トンプソンだったが、オープニングラップにステファノ・ダステ(シボレーRMLクルーズ)と接触。その間に2番手スタートのトム・コロネル(シボレーRMLクルーズ)がリードを奪い、タルキーニ、モンテイロが続く。
しかし、その後方からスタートしたマ・キンファ、ローブという2台のシトロエンがホンダ勢、コロネルを1周目から一気にパス。さらにローブがマ・キンファが直後にコースアウトした一瞬のスキをつきトップに浮上した。逆にマ・キンファは、コースアウトした際に芝を吸い込んでしまいピットに入り、上位争いから脱落してしまった。
一方、10番手スタートのロペスは1周目こそ後方だったが、集団をかき分けると序盤に一気にローブの後方に。途中セーフティカーも導入されるなど、その後もコース各所でスピンやクラッシュが相次ぐ荒れたレースとなったが、最終的にローブが後方から迫ったロペスを防ぎ切り、第2戦を勝利で飾った。2位はロペスとなり、シトロエンがワン・ツーという結果に。
「8番手グリッドからいいスタートが切れて、いいオーバーテイクができた結果、リードを築くことができた。ペチート(ロペス)がミラーに見えたけど、あれだけ速く後ろに来たのにはいい気分じゃなかったよ。彼は速いからね」とローブ。
3位はモンテイロ、メディ・ベナーニ(シトロエンC-エリーゼWTCC)、タルキーニの争いになったが、モンテイロが3位に入りシトロエン勢の表彰台独占を阻止。タルキーニが4位、ベナーニが5位という結果となった。