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鈴鹿ファン感謝デーでスーパーフォーミュラ開幕前のデモレース開催。可夢偉や一貴が“超接近戦”を披露

2015年03月08日 16:20  AUTOSPORT web

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鈴鹿モータースポーツファン感謝デー2015 2日目にはスーパーフォーミュラのデモレースが開催された。
鈴鹿サーキットで開催されている『モータースポーツファン感謝デー』の中で、全日本選手権スーパーフォーミュラ開幕に向けたオープニングセレモニーが行われ、シリーズの迫力を感じさせる白熱のデモレースが展開された。

 初日は時間を追うごとに天候が悪化し、最後は本降りの雨の中で閉幕となったファン感だったが、一夜明けた2日目は朝から好天。朝の公開テストの際はウエット路面となっていたものの、11時過ぎから行われたデモレースは完全なドライコンディションのもとで展開した。

 このプログラムでは、実際のレース前さながらに、ピットロードを離れたマシンがそれぞれのグリッドつく形に。昨年王者の中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)がポールポジションにつけ、野尻智紀(DOCOMO DANDELION)、小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO)、小暮卓史(DRAGO CORSE)と4番手まで続くと、このプログラムでは走行できなかったウイリアム・ブラー(KONDO RACING)を除く18台がグリッドについていった。

 その後、こちらも本番同様にフォーメーションラップ開始前のアナウンスがなされ、各車ともフォーメーションラップ後に再びグリッドへ。7周のデモレースの火蓋が切って落とされた。

 このデモレースでは、3番グリッドの可夢偉が抜群のスタートでトップを窺うも、アウト側からかぶせた一貴が首位をキープするなど、いきなりのバトルを披露。その後も、上位4位を走行する一貴、可夢偉、野尻、小暮が首位を争いサイド・バイ・サイド、テール・トゥ・ノーズのバトルを披露。周を重ねるごとにトップを奪い合うバトルを披露し、国内外のトップドライバーたちが集うスーパーフォーミュラのレベル、そして2リッター直噴直4ターボを搭載したSF14のポテンシャルを見せつけた。

 最後は、首位の一貴を可夢偉が追う形となったが、ディフェンディングチャンピオンの一貴が貫禄のトップチェッカー。可夢偉が2位、小暮が3位につけ、野尻が4位でフィニッシュとなった。また、ファステストラップは2013年王者の山本尚貴(TEAM無限)がマークし、存在感を見せつけた。

 その後、再びグリッドにマシンをつけたドライバーたちが、紹介とともにグランドスタンド前に集結。昨年チャンピオンの一貴がマイクを握り、「可夢偉選手ばかりに勝たれないようにがんばります」と、冗談めかしながらもライバル心をのぞかせた。

 続いて13年王者の山本は、「(開幕戦の)どの広告を見ても可夢偉選手が独り占めしているので、なんとかホンダの広告になれるように(笑)ホンダドライバーたち一丸となってがんばり、その結果シリーズを盛り上げられればいいですね」と、こちらも冗談めかしながらも熱い意気込みを語った。

 一方の可夢偉は、「こんにちは。ルーキーの小林可夢偉です」と挨拶すると、「しっかりと勉強して自分のベストを尽くせるようにがんばります。僕が目立ちすぎるというクレームもありますが(笑)、僕は走るのみです。スーパーフォーミュラで一丸となって面白いレースをやっていきたい」と、今季に臨む心境を語った。

 最後はJPRの中嶋悟会長が挨拶。「今年もかなり激しい戦いになるのではないかなと思います。ここにいるドライバー全員がひとつになって心を込めて走ると思うので、ぜひ来月の開幕からここに見に来てほしいと思います」と、グランドスタンドを埋め尽くすファンに向けて呼びかけた。