「HondaF1復活祭」と題して今週末に開催されている、「鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デー」。その初日は生憎の空模様にも関わらず、23,000人ものファンが訪れた。
朝から小雨模様の鈴鹿サーキット。そんな天候にも関わらず、8時のゲートオープンと同時に多くのファンが入場し、それぞれお目当ての場所を目指す。
中でも人気を博したのが、なんと24台ものマシンが一同に展示されている「HondaレジェンドF1マシン展示」である。周辺は、オープンと同時に黒山のひとだかり。各自思い思いにお気に入りのマシンをカメラに収めていた。
展示スペース隣には、鈴鹿サーキット会場内限定のマクラーレン・ホンダグッズを売る物販ブースが設けられていて、こちらも多くの人で盛り上がった。初日にして、早くもマグカップやセナを中心としたキーホルダーに品切れ商品が出ているという。残り在庫僅かとなった商品も多数あるようなので、2日目に訪れる予定のある方は、ぜひ早めにお求めいただくことをおススメする。
グランドスタンド前の特設ステージおよびレーシングコースでは、数々のイベントが行われた。その最初を飾ったのが、「HondaF1復活祭 オープニング」である。ピエール北川アナウンサーの進行で、ゲストに森脇基恭、今宮純、中嶋悟らが登場。さらに日本にも多くのファンがいるデイモン・ヒルとジャン・アレジが「HondaF1復活祭」のために来日。マクラーレン・ホンダとの思い出や、今季のマクラーレン・ホンダにかける期待などを語った。さらに、伊沢拓也、塚越広大、山本尚貴のドライバー3人が、マクラーレン・ホンダMP4/4、MP4/5、MP4/6をドライブ。伝説的なチャンピオンマシン3台による圧巻の走行は、訪れたファンのみならず、ヒルやアレジをも釘付けにした。
11時半からは、9月に行われるF1日本GPの観戦チケットが発売。これに合わせて場内全体でカウントダウンを行い、発売と同時に無数の紅白の風船が空に放たれた。すでにいくつかの指定券は完売になっているようなので、こちらも早めにチェックすることをおススメしたい。
12時前からはグリッド&ピットウォークが行われ、メインストレートとピットレーンがファンに解放された。グリッドにはこの日デモランを行ったF1マシンが並べられ、観客を楽しませていた。
昼すぎからは、「F1ジャパンパワー」と題したトークショー&デモランが開催。中嶋悟、鈴木亜久里、中野信治が登場し、「日本人がF1で勝つために必要なこと」というテーマでのトークショーを行った。さらに3人はF1マシンのデモランを披露。中嶋はティレル019、亜久里はローラLC90、中野はミナルディM192をドライブし、フォードDFR V8とランボルギーニV12のエンジン音を奏でた。
この頃から空は暗くなりはじめ、雨脚はいつ強まってもおかしくない状況だった。そのため、15時半から予定されていた「マクラーレン・ホンダの衝撃」と題したコーナーを45分前倒しで実施。雨脚は徐々に強くなっていったが、中嶋がマクラーレンMP4/4に、アレジがMP4/5に、ヒルがMP4/6のステアリングを握り、レーシングスピードにはほど遠いものの、3周の走行を行った。
また、第6回目のラウンドを迎えた「星野一義vs中嶋悟 運命のライバル対決」は、SRS-Fで使用するマシンで行われた。結局、星野がスタートで故意のフライングを犯し、あっさりと勝負を収めた。8日にも、ふたりによる熱戦が行われる予定だ。
夕方にはD1 ULTIMATE3が行われた。ウエットコンディションのために予定していたパフォーマンスはできなかったようだが、それでも迫力のデモ走行を披露。子供たちを乗せての同乗走行体験も行われた。徐々に暗くなっていく、鈴鹿サーキット。雨脚も、時間が経つに連れて強くなっていく。そんなコンディションの中、17時過ぎから行われたのは、7月に行われる鈴鹿8時間耐久レースと、10月に行われるスーパー耐久の模擬レース。各車ともヘッドライトを灯けての走行となったが、“真剣味”溢れる走行となった。そのせいか、スーパー耐久の模擬レース終了直後には、メインストレートで77号車がスピン! アウト側のガードレールに激しくクラッシュする事故を起こしてしまう。ただ、幸いなことにドライバーに怪我はなかったようだ。
コース上全てのセッションが終わると、鈴鹿の名物ともなった“ミュージック花火”が打ち上げられた。1~2コーナー付近から打ち上がった花火は、寒空の下最後まで残ったファンの目を楽しませた。
「鈴鹿モータースポーツファン感謝デー」は、3月8日(日)にも引き続き開催。天気予報によれば、日曜日の天候は概ね穏やかとのことで、初日以上に多くの観客が訪れることが見込まれている。