スーパーGT鈴鹿メーカーテストで走行したZENT CERUMO RC F 5日から鈴鹿サーキットで開催されているスーパーGTメーカーテスト。1日目午後は晴天の下で2時間半の走行が行われたが、3回の赤旗が出ており、PETRONAS TOM'S RC Fが横転するなど大きなクラッシュもあった。
今回の鈴鹿メーカーテストは、レクサスRC F勢が6台全車参加。ホンダNSXコンセプト-GT勢も全車が揃うが、ニッサンGT-R勢はD'station ADVAN GT-Rの1台のみの参加となっている。エアロとしてはレクサス勢が全車が15年仕様に。ホンダ勢はサイドミラー等の違いがあるが、こちらも15年エアロとなっている。D'stationは14仕様のまま登場した。
GT300クラスは4台が参加。今季WRTと提携して参戦するAudi Team Hitotsuyamaのアウディ、新たにレッドのカラーリングに彩られたTOYOTA PRIUS apr GT、富士でシェイクダウンし2回目の走行となるグッドスマイル 初音ミク SLS、シンティアム・アップル・ロータスが走行した。
午前のセッションでは、ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTにトラブルが発生し周回を伸ばせず。終盤は小雨が舞いほとんどマシンが走行しなかったが、そんな中でレクサス勢がトップ5を占める結果となった。この時季の鈴鹿テストは例年、低い気温により驚異的なタイムがマークされることが多いが、午前中からPETRONAS TOM'S RC Fが1分45秒台をマークした。
GT300クラスは、Audi R8 LMS ultraがトップタイムをマーク。プリウスが2番手、初音ミクSLSが3番手、シンティアム・アップル・ロータスが4番手となった。しかし4車のタイムは拮抗している。
午後は14時からスタート。開始から20分後に、GT300の午前首位だったAudi R8 LMS ultraがストップしたため赤旗提示。しかしすぐにアウディはピットに戻った。その後しばらく走行が続き、ロングラン等を各チームがこなしていった。
しかし、開始1時間というところで、加藤寛規がドライブしていたシンティアム・アップル・ロータスが130Rでクラッシュ。ふたたび赤旗となってしまう。ドライブしていた加藤によればトラブルだったようで、「ギリギリで向きを変えられたので、大きなダメージを負わずに済んだ」のだという。幸いシンティアム・アップル・ロータスはパーツが揃えば2日目は走行できそうな様子で、初日の走行でも手応えは得ているようだ。
その後、開始2時間というところで、今度は1コーナーでアクシデントが起きる。午前中首位で、午後はロングランをこなしていたPETRONAS TOM'S RC Fが1コーナー外側にコースアウト。スポンジバリアにサイドから激しくクラッシュした。
スポンジバリアに跳ね返されたPETRONAS TOM'S RC Fは、車体が浮き上がり横転。ドライブしていた伊藤大輔は無事に自力でマシンから脱出したが、ここで再び赤旗に。PETRONAS TOM'S RC Fはリヤエンドを中心に大きなダメージを負ってしまった。
このクラッシュ処理の後、再びコースオープンとなり、16時30分でチェッカーに。午後のトップタイムはZENT CERUMO RC Fという結果となった。2番手にはヘイキ・コバライネンが着々とスーパーGTの経験を積み重ねてきているDENSO KOBELCO SARD RC Fがつけた。
3番手はKeePer TOM'S RC Fで、レクサス勢がトップ3を独占。4番手にはオフシーズン仕様のカラーリングを纏ったRAYBRIG NSX CONCEPT-GTがつけた。GT500勢はトップ7までが1分46秒台に入っており、この季節ならではの驚異的なタイムとなっている。ただ、伊藤のクラッシュを見たドライバーたちからは「この季節だけとは言え、ちょっと速すぎる」いう声も聞かれた。