1990年代にマクラーレン・ホンダで走った経験を持つゲルハルト・ベルガーが、今年再びパートナーシップを結んだチームはいずれフェルナンド・アロンソによってF1タイトル獲得を成し遂げるだろうと語った。
マクラーレン・ホンダはプレシーズンテストを通してトラブルに見舞われ、12日間の中で全チーム中最短の1087マイルしか走行できずに終わった。最長距離を走り切ったのはメルセデスで、合計3801マイルを走っている(英AUTOSPORT調べ)。
開幕に向けて懸念が広がるなか、ベルガーは、マクラーレンにとって2015年は「学習の年」であり、ホンダはいずれ「やるべきことを成し遂げる」と考えている。マクラーレンは2016年には優勝争いに加われるようになり、その後、タイトルを狙えるとベルガーは予想している。
「私がマクラーレン・ホンダで走っていたころ、(ホンダは)非常にプロフェッショナルで極めて有能だった」とベルガーはBBC Sportのインタビューにおいて語った。
「成功したいという意思がとても強かった。それがホンダのカルチャーなのだと思う」
「今の時点でテストがうまくいっていないとか、序盤戦がうまくいかないとか、そういうことは重要ではない。それは当然のことだからだ。ホンダが初日から戦闘力を見せたら、その方が驚く」
ベルガーは、フェルナンド・アロンソはいずれマクラーレン・ホンダでタイトルを獲得すると考えている。
アロンソはマクラーレンでチャンピオンになれると思うかと聞かれ「イエス。彼は完璧なドライバーだ」とベルガーは答えた。
「偉大なチャンピオンであり、もっとタイトルを手にすべきドライバーだ。これまで2回チャンピオンになったが、彼のドライビング、闘争本能から考えて、もっとタイトルを獲得する能力がある」
ベルガーはアロンソにはあと3年から5年のF1キャリアが残っており、引退するまでマクラーレン・ホンダにとどまり、あと1回はタイトルを取ると考えている。
「(アロンソは)マクラーレン・ホンダと契約した時点で、ある程度学習期間があることは承知していたはずだ。その学習の過程に参加する心積もりでいるのだ」とベルガー。
「学習過程が終わった時に、その成果をつかみたいと思っているはずだ。チームを移ろうとは考えていないだろう。アロンソには非常に優れた才能がある。ドライビングテクニックの面だけでなく政治的な問題をうまく扱う才能もある」
アロンソはテスト中にクラッシュを喫した影響で開幕戦を欠場することになった。しかし復帰するにあたり、肉体的にも精神的にも何ら影響はないとベルガーは考えている。
「F1にクラッシュはつきものだ。フェルナンドは経験あるドライバーだからうまく対処できるはずだ。何の影響もなくまたレースができるだろう」