トヨタ自動車とトヨタの100%子会社のトヨタモーターセールス&マーケティング(TMSM)、およびTMSMの子会社のトヨタマーケティングジャパン(TMJ)の3社は4日、TMSMをトヨタに統合し、また、TMJが持つモータースポーツ機能についてもトヨタに移管すると発表した。
TMSMはトヨタ自動車のグローバルでのマーケティング強化と、マーケティング関連子会社の統括・支援を行うため、2009年に設立された会社。トヨタから別会社化することで、業務の専門性と機動性を高める目的をもっていた。
また、TMSMの100%子会社であるTMJは、国内の宣伝/販促プロモーション活動等の企画・制作、国内の市場調査等を行うほか、モータースポーツ活動に関する機能も担っていた。トヨタの豊田章男社長は、昨年のモータースポーツ活動計画発表会の場で、モータースポーツに関する機能をTMSMに集約すると発表していた。
4日に発表された内容によれば、TMSMは今後トヨタ本体に統合。また、TMJがもつモータースポーツ機能もトヨタに移管される。今後TMSMやTMJが培ってきた専門性・機動性の向上などの成果をさらに今後の持続的成長に活かすべく、今後はTMSMのグローバルブランド戦略機能をトヨタのコーポレート中長期戦略に結びつけることによって、現地販売代理店とのマーケティング施策展開力をさらに高めていくとした。
モータースポーツ機能については、トヨタ、TMSM、TMJがそれぞれの領域で推進してきた機能をトヨタに本部を設け集約化。トヨタは豊田喜一郎創業者の言葉を借り、「オートレースは、単なる興味本位のレースではなく、日本の乗用車製造事業の発達に必要欠くべからざるもの」として「創業の精神に立ち返り、あらためてモータースポーツ活動を『もっといいクルマづくり』の軸足として位置づけ、統一した戦略・マーケティング・技術開発のもと、『もっといいクルマづくりに向けた人材育成』、『クルマファンの拡大』を加速させていく」と推進していくという。
今後、TMSMは4月1日から業務移管を開始し、7月1日にトヨタに統合。TMSMの子会社だったTMJ、アムラックストヨタ等は、TMSMのトヨタへの統合後それぞれトヨタの100%子会社となる。