WRC世界ラリー選手権第11戦フランスを主催するフランスのモータースポーツ団体FFSAが、2月に発表したWRCフランスの競技ルートを変更する可能性があると英AUTOSPORT.comが報じている。
昨年までWRCフランスを開催していたアルザス地方が、観客減少による財政難に苦しんでいたため、FFSAは開催地をコルシカ島へ移すことを2月に発表。1973年から2008年まで続いていた伝統のツール・ド・コルスが復活することとなっていた。
先月の復帰発表時に大会の目玉としてあげられていたのが、長距離のSSが連続する競技ルート。金曜日の夜に35マイル(約56km)のSSでラリーがスタートし、週末も約30マイル(約48km)のSSが5つか6つ連続するルートが発表されていた。
このルート構成に対して、WRCのプロモーターは、1日を通してラリーが行われないこと、視聴者を惹きつける内容のテレビ放送を行えない可能性があることなどから難色を示しているとみられている。
WRCのプロモーターを務めるオリビエ・チエスラは、「私たちはWRCフランスの主催者とアイテナリーについて協議している」と語った。
マニュファクチャラーと競技参加者の意見も割れているが、シトロエンDS3 WRCをドライブするクリス・ミークは、両者の意見を述べている。
「商業的視点からみれば、長距離のSSが続くルートは難しいものだろうね。でも、僕個人の意見としては、約30マイルという長さのステージをたくさん走るのは、素晴らしいことだ」
「提案されているルート構成は、とてもツール・ド・コルスらしく思えているよ」
FFSAはツール・ド・コルスのアイテナリー改良に取り組んでいるが、新たなアイテナリーは3月中にFIA国際自動車連盟に対して提出されなければならない。