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富士でEVORA、86という2台のGT300マザーシャシーがシェイクダウンを実施

2015年03月02日 21:30  AUTOSPORT web

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富士スピードウェイでシェイクダウンしたロータスSGT-EVORA
2日、富士スピードウェイで今季スーパーGT300クラスに登場する、VivaC team TSUCHIYAのトヨタ86、Cars Tokai Dream28のロータスSGT-EVORAという2台のマザーシャシーがシェイクダウンを行った。

 今季、スーパーGT300クラスに本格的に導入されるGT300マザーシャシーは、日本のモータースポーツ業界が長年培ってきた技術力を活かし、かつ発展させ『日本のものづくり』を育てていくために、安価な専用モノコックにチームが独自に開発することができるというコンセプトでGTアソシエイションが構想したもの。

 昨年のタイ戦でプロトタイプがデビューを飾ったマザーシャシーは、今季GT300クラスに4台が参戦予定。そのうちの1台、TEAM UPGARAGE with BANDOHは大阪オートメッセでも展示された車両を使うが、その他の3台のうち、VivaC team TSUCHIYAのトヨタ86、Cars Tokai Dream28のロータスSGT-EVORAという2台が「なるべく同じ日にしようと言っていた(土屋武士)」2日に富士でシェイクダウンを行うことになった。

 VivaC team TSUCHIYAの86は午前からの走行となったが、当初クラッチトラブルのため、押しがけで1周した後、トラブル修復。その後はトラブルなく走行を進めた。この86はつちやエンジニアリングに到着してから、走行のために最低限のことをして走行に臨んだ状態で、まずは土屋武士がドライブした。

 その後、シフトのマッピング等を進めチームメイトとなる松井孝允も10分ほど乗車。まずはシェイクダウンを無事に終えることになった。ひさびさの『25号車』の走行だが、土屋によれば、「今後やることが多すぎて、感傷にひたる余裕もなかった」とチーム立ち上げに向けまだまだ“攻めの課題”は満載の様子。

 一方、東京オートサロンで公開され大きな注目を集めたロータスSGT-EVORAも、この日がシェイクダウン。EVORAは午後からの走行となったが、実りあるテストになったという。

 チームの渡邊信太郎エンジニアによれば、「きっちり100%では進められていない状態。マザーシャシーではあるけれど新造の部分が多くて、不安なところも大きかった」という。タイヤもシェイクダウンを見越してのタイヤで、いきなりレースペースを考えたものではなかったという。

 とは言え、大きなトラブルもなく30分×2セッションの中で、加藤寛規のドライブで合計23周ほどを慣らしながら走行。「いろいろな懸念していた部分が、その通りに出たんです。それが確認できたのは大きかった」と今後のテストに向けて大きな収穫を得た様子だ。

 今後VivaC team TSUCHIYAの86は、つちやエンジニアリングに戻って整備を受けた後、岡山の公式テストに参加予定。ロータスSGT-EVORAは、今回見つかった課題を持ち帰り、鈴鹿でのメーカーテストに臨む予定だ。