「分かったフリはいけません。分からないことは、理解できるまで確認してください」――。新人研修などで口酸っぱく言われるセリフだが、聞き返すべきとは分かってはいても、なかなかできないこともある。
2月20日、2ちゃんねるに立てられたスレッドが「あるあるすぎてワロタ」と共感を呼んでいる。スレタイは「上司『俺君、○△*◇ー?』 俺『はい?』 上司『○△*◇ー?』 俺『あ、はい、ハハハ』」というものだ。
「てめえほんと使えねえな」と怒られた人も
スレ主は上司の言っていることが聞き取れず、1度は聞き返したものの、2度目は勇気が出なかったらしい。適当に相槌を打って分かったフリをしていたところ、後で行き違いがあって叱られたという話だ。
仕事の基本に則れば、スレ主は自分が理解できるまで何度でも聞き返すべきだった。しかしネットのコメントを見ると、「2回以上聞き返せないよな」と考える人が多い。
「聞き返したら不機嫌になるやーつ。私の上司です」
中には聞き返したところ、いきなり「てめえほんと使えねえな」と言われたという人も。仕事でどうしても大事なことだったから「10回くらい聞き直した」ところ、「もちろん嫌われた」と明かす人もいた。
確かに上司ならずとも、何度も聞き返されたらイライラすることも事実だ。しかし、伝わってこそのコミュニケーションであり、話をする側にも伝える努力が必要である。勝手なタイミングで話しかけて、相手が不意を突かれることもあるだろう。
「急に話しかけられても聞く体制(態勢)に入ってないから、声は聞こえても何言ってるか認識できんわ」
聞き取れない原因には、話の内容が不明確であることのほか、上司の声質や滑舌が悪い場合もある。それでも聞き返されると、相手の耳や理解力が悪いと思ってしまいがちだ。さらにこの問題を難しくするのが、これからの季節に増える「花粉症」である。
笑いと謙虚さで「ご、ごめんなさい聞こえないです」
花粉症になって鼻が詰まった上司は、ただでさえ聞き取りづらい声がこもり、マスクをつければさらに遮られる。アレルギー症状でイライラしているから、聞き返しても怒られる確率が格段に高まることになる。
では、どうしたら怒られずに目的を達することができるのか。「人に話しかける時くらいマスクを外せって思う。何言ってんのか聞き取れんわ」と憤る人もいるが、あるユーザーはこんな部下の処世術を披露している。
「3回目の聞き返しなら、笑いながら『ご、ごめんなさい聞こえないですw』とか言えばたいがい笑いながらゆっくりはっきり言ってくれる。あくまで『聞き取れない自分の耳がおかしい』体も大事かも」
相手のせいにせず、あくまでも自分が悪いという雰囲気を出せば、関係がギスギスしないということだろう。笑いと謙虚さを用いるのは、手軽で現実的と言えそうだ。
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