マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエが、苦難に満ちたテストを終えた後、開幕戦に向けて準備不足なのは確かであるが、ポジティブな要素もあり、早い段階でマクラーレン・ホンダMP4-30のポテンシャルを解き放ちたいと語った。
バルセロナにおける最後のプレシーズンテスト最終日4日目、ジェンソン・バトンがMP4-30で走行を行った。
1日朝、マクラーレンはシステムチェックを行っているとして走行スタートが遅れた。センサーの問題によりエンジンを取り外さなければならなかったため、準備に時間を要し、コースに出たのはランチブレークの5分前だった。その後も多くの周回を重ねることはできず、合計30周で1分25秒327の8番手でバトンはテストを締めくくった。
マクラーレン・ホンダは相次ぐトラブルのため、ヘレステストの4日間で79周、バルセロナテスト1回目の4日間で124周しか走行できなかった。今回のテスト初日もわずか7周、2日目はジェンソン・バトンが101周を走行したものの、3日目の走行は39周どまり、期待された最終日も合計30周という結果に終わった。
「この4週間を振り返ると、我々の冬季テストプログラムが困難なものだったのは確かだ」とブーリエ。
「しかし全く予期せぬ事態というわけではない。昨年の今ごろ、新しいパワーユニットが導入された際に多くのチームが同じような状況に陥っていたからだ。その上、今年我々は非常にタイトなパッケージングを採用し、それがもたらす複雑さにも対処しなければならなかった」
「概観すると、走行距離が不足しており、望んでいたような状態まで準備を整えることはできないだろう。だがポジティブな要素はある。これまで行ったすべての走行、収集したデータによって、設定していた目標を達成しつつあることが裏付けられている」
「厳しいシーズンスタートになりそうだが、強力にそして素早く前進し、マクラーレン・ホンダMP4-30の内に存在する大きなポテンシャルを必ず解き放てると確信している」