覆面ストリートアーティストとして知られるBanksy(バンクシー)が、新作をオフィシャルサイトにて発表した。
政治や社会を皮肉った作品で知られるバンクシーだが、今回の舞台となるのは、今も混迷が続くパレスチナ・ガザ地区。
昨年イスラエルによる大規模攻撃がなされたことは、記憶に新しいだろう。
バンクシーは、実は2005年にもパレスチナで作品を描いており、今回は約2分間のドキュメンタリー映像と共に作品を公開。
動画は、「今年は、
あなたが新しい目的地を見つける年にしよう」「ガザへようこそ」というシーンから始まる。
やがて現地入りし、
秘密のトンネルを抜け、
扉を開けると、
そこは瓦礫の山…そう、これこそがガザなのだ。
そして住人たちは街を壁と兵士に囲まれ、どこにも行くことができない状況や、
爆撃後セメント供給が許されず、街の再開発もできないということが語られる。
次にバンクシーは、秘密のトンネルを通じてスプレー缶を持ち込み、まずはロダンの「考える人」をモチーフにしたと思われる作品を、瓦礫にぽつりと残されたドアに描く。
さらに、遊園地のブランコで遊ぶ子どもたちや、建物の残骸を鞠にして遊ぶ子猫も。
現地の男性は「この猫は世界全体を物語っている。喜びを失った猫は遊ぶものを見つけたが、私たちの子どもたちはどうだ?」と語りかける。
そして最後に、こんなメッセージが。
「力を持つものと持たざるものの紛争に見切りをつけるなら、我々は常に力を持つ側につく。中立には立たない。」
現場の悲惨さを伝える貴重なこのドキュメンタリー。バンクシーの思いが詰まった作品なので、ぜひ一度観てみてほしい。
YouTube
https://youtube.owacon.moe/watch?v=3e2dShY8jIo
Banksy
http://banksy.co.uk/
・バンクシー(まとめ)