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「箸にも棒にもかからない」弁護士らが「朝日慰安婦報道」第三者委報告書を「格付け」

2015年02月27日 18:01  弁護士ドットコム

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朝日新聞の慰安婦報道を検証した第三者委員会の報告書について、弁護士や学者でつくるグループが2月26日、5段階評価での「格付け」(http://www.rating-tpcr.net/result/)を公表した。検証に関わったメンバー8人のうち5人が最も低い「F」(不合格)とし、3人が下から2番目の「D」と辛口の評価をした。


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格付けをおこなったグループは「第三者委員会報告書格付け委員会」(委員長:久保利英明弁護士)。不祥事が発覚した企業が設置する第三者委員会の活動について、ウェブ上に公開された報告書をもとに、各委員がそれぞれ評価し、その結果をインターネットで発表している。



久保利弁護士はこの日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開き、2014年12月22日に公開された朝日新聞社の報告書について、「非常に評価が低い」「箸にも棒にもかからないと言わざるをえない」と批判。「(慰安婦報道は)ずっと放置されていたという組織的な原因があったが、その部分についての調査がなされていない」と述べた。



朝日新聞社の第三者委員会が対象となったのは、社会的関心や影響力が大きいためだという。久保利弁護士は「しっかりした第三者員会の報告書は公共財になる。メディアの信頼はどのように回復できるのかと期待したが、結果は残念なものだった」と話した。



これまでに「格付け」された第三者員会はみずほ銀行やリソー教育、ノバルティスファーマで、今回の朝日新聞社が4例目。格付け委員会では、今後も3カ月に1回の割合で、格付けした結果を公表する。


(弁護士ドットコムニュース)