FIA-F4や、フェラーリ・ドライバーアカデミーの経験をもつ日本人ドライバー、笠井崇志が今季、ポルシェ・ヤングドライバープログラムに加わり、ポルシェカレラカップ・イタリア(PCCI)に参戦することになった。
笠井は3年前から単身ヨーロッパに渡り、カート界の強豪トニーカートのジュニアチームを経て、トニーカートワークス入り。CIK-FIA世界選手権で優勝を飾った経験ももつ19歳の日本人ドライバーだ。
多くの注目の若手が参加するフェラーリ・ドライバーアカデミー等を経て、昨年笠井は名門プレマパワーからイタリアで開催されたFIA-F4に参戦。18歳で初の四輪を体験してきたが、今季は一転してハコに転向。ポルシェ・ヤングドライバープログラムの一員として、昨年のチャンピオンチームであるアントネッリ・モータースポーツからPCCIに参戦することになった。
実は笠井は、子どもの頃からハコが好きで「いつか日本に戻ってスーパーGTで戦いたい」という希望ももっている。その点ではフォーミュラでキャリアを積み、ポルシェカレラカップに参加するというのは理に適ったステップアップと言える。
「2015年はアントネッリ・モータースポーツからPCCIでレースをします。2014年のチャンピオンチームで走れることに感謝しています!」と笠井は語る。
「初のGTカーで不安がありますが、少ないテストの間で自分がどれだけのことをまわりから吸収して結果を出せるかが重要だと思います。今年も精一杯頑張っていきたいと思います! 最初のレースは5月30日~31日のモンツァです。これからも応援よろしくお願いします」
ヨーロッパに渡り経験を積んで若手が目指すものは、何もF1だけと決まっている訳ではない。笠井のようにハコを志向する時にも、ヨーロッパは格好の舞台になるだろう。PCCIでいい成績を出せば、ヨーロッパのスポーツカーレース界でも名を上げられるはず。笠井の活躍に期待したいところだ。