マームとジプシーの新作公演『ヒダリメノヒダ』が、4月3日から神奈川・横浜のKAAT神奈川芸術劇場大スタジオで上演される。
同作は、マームとジプシーにとって今年1月に上演された『カタチノチガウ』以来の新作公演。作・演出を手掛ける藤田貴大が持つ断片的な記憶を、新たな構造を用いてコラージュさせた作品になるという。藤田に影響を与える様々なジャンルのゲストも出演し、即興性が強いシーンにも挑戦するとのこと。
キャストは、石井亮介、尾野島慎太朗、川崎ゆり子、中島広隆、波佐谷聡、吉田聡子。さらにゲスト出演者として、同劇団の衣装を手掛けるファッションデザイナーのスズキタカユキ、野田秀樹の初期作品を藤田が演出した『小指の思い出』にも参加しているピアニストのKan Sano、ドラマーの山本達久、同劇団と初めてタッグを組む写真家のホンマタカシの4人が名を連ねている。ホンマは4月7日と4月12日、スズキは4月8日と4月10日、山本は4月9日、Kan Sanoは4月11日の公演にそれぞれ出演する。
神奈川芸術劇場のウェブ会員を対象にしたチケット先行販売は、2月25日から受付開始。一般発売は3月1日10:00からスタートする。
■藤田貴大(マームとジプシー)のコメント
ぼく自身の幼少期。
左目の視力が極端に落ちていた時期がありました。
その左目から見つめていた、半透明な世界。
よく遊んでいた、空き地。
機関車が真ん中に置かれていた、空き地。
あそこにいた、おんなのこ。
濁っていたり、透きとおっていたりする歪な断片を、まったく新たな構造を用いて、重ね合わせながら描いていきます。
ぼくが日頃、とてもリスペクトしていて、影響を受けているみなさんも招いて、多角的に。視覚と記憶、そして浮かび上がる未来について。セッションしながら、かんがえています。
マームとジプシーとして、かなり挑戦的な作品になるでしょう。
それほどにこの作品にて、ぼくら自身の、いままでとこれから、ってことで見つめ直して。
そしてしっかりと繋げていきたいとおもっているのです。