WRC世界ラリー選手権でフォルクスワーゲン・ポロR WRCをドライブしているアンドレアス・ミケルセンは、シリーズ第2戦スウェーデンで自身初の総合優勝を目前で逃したことについて、自信を損なってはおらず、むしろこの経験が大きなモチベーションになったのだと語っている。
昨年に引き続き今季もフォルクスワーゲンからWRCに参戦しているミケルセンは、2月12日~15日に開催された第2戦スウェーデンのデイ1を総合首位で終えると、デイ2も首位から6.4秒差の総合2位に。デイ3ではSS19を終えた段階で総合首位に浮上したものの、最終SS21で雪だまりにヒット。最終的には優勝したセバスチャン・オジェから約40秒差の総合3位でスウェーデン戦を終えた。
「受け入れがたい出来事だったよ」と、初優勝を目前で逃したスウェーデン戦でを振り返ったミケルセン。とはいえ、「出直す準備はできているんだ」と語る通り、次戦以降の初勝利に向けてモチベーションは高まっているのだという。
「(スウェーデン戦は)あと一歩のところだった。もしああいう戦いがモチベーションにならないのだとしたら、何があってもモチベーションは上がらないよ。僕は、(今回の戦いで)これまで以上にモチベーションが上がったと感じているんだ」
またミケルセンは、スウェーデンで一貫して上位を争えるペースを維持できたことも重要なことだったと振り返っている。
「昨年も、僕らは時々速さを見せることができていた」とミケルセン。
「でも、(スウェーデン戦の)金曜日の夜にリードを奪ったのは大きな試練になった。とはいえ、僕らはそこにとどまって戦い続けた。これは将来に向けて非常に重要なことだ。僕たちは現在、一貫したペースを持っているということだからね」
スウェーデン戦を制したチームメイトのセバスチャン・オジェも、ミケルセンの速さをたたえ、「彼はスウェーデンで素晴らしいラリーを戦った。彼を上回るために、僕らは常に全力を出さなくてはならなかったんだ」とコメントしている。
また、フォルクスワーゲン・モータースポーツで代表を務めるヨースト・カピートは、スウェーデンでの戦いの中で、ミケルセンには優勝を目指してプッシュするように伝えていたのだという。
「彼には勝つために戦うように伝え、『もし雪だまりの中で終わるのならば、雪だまりの中で終わるだけだ』と話していたんだ」とカピート。
「(そのことは)アンドレアスにとってはうまくいかなかった。でも、彼はファイターだ。すぐにうまくいくようになるはずだ。とてもうまくね」