ジェンソン・バトンはマクラーレン・ホンダMP4-30はすべてのトラブルが解決すれば今シーズン末には優勝できるだけの力を発揮するかもしれないと述べた。
バルセロナでのF1合同テスト3日目、バトンがMP4-30のステアリングを握ったが、トラブル対策のために導入したMGU-Kの新たなシールに再び不具合が発生、24周の走行にとどまった。バトンは1分29秒151で最下位10位となり、今回のテストを終えることになった。
「(フェルナンド・アロンソが担当した)昨日はある程度走行できて、たくさんのデータを集められたから悪くはなかったが、今日は苦労した」とバトン。
「順調にはいかなかった。木曜と似た問題が発生し、MGU-Kのシールに不具合が発生した。それで午後の走行は空力テストとピットストップ練習に当てられることになった」
「すべてがスムーズに動いたときにこのマシンがどの位置に来るのか、今の段階では僕には話すことはできない。問題に直面することなく本格的に走る機会にまだ恵まれていないからね。そうは言ってもこのマシンには悪いところは何もないと感じるし、ドライバビリティには目立った問題はないと思う。このマシンで走っているとすべてがいいと感じるんだ」
「問題が比較的早く解決することを願っている。だが明日もどちらかというと困難な一日になりそうだ。今は改善すべきことが山ほどある。テストは残り5日。その5日間がいい日になることを願う」
バトンは今回のバルセロナテストで担当した2日間で合計45周しか走ることができなかった。しかし今もMP4-30には大きなポテンシャルがあると確信しているという。
「開幕戦の時点ではこのマシンにレースに勝つ力はないだろうが、最終戦ではその力を備えたクルマになるかもしれない」とバトン。
「僕らは大きな改善を果たすだろう。すでに最初のテストから大きく前進している。ただ他の問題が発生しそれを解決しなければならないために、外から見ると前進したことが分からない」
「このマシンがフルパワーでどれだけのことができるか、本当に興味深い。大きなポテンシャルがあると僕は思っている。今はそれを引き出すのが難しい状態だけど」
マクラーレンがランキング5位に終わった2013年と2014年よりも今年はいいシーズンになるととバトンは考えている。
「今年は苦しいシーズンにはならない。開幕戦までに準備が整うかどうかは、今の段階では僕には答えられないが」とバトンは言う。
「でも過去2年とは状況が全く違う。この2年は単純に速さが足りなかった。でも今は何もかもが新しい状況だ」
「他(のサプライヤー)はこのパワーユニットでたくさんの経験を積んでいるけれど、ホンダはそうではないから、実際より悪い状況に見える」
「もちろん毎日たくさん走りたいけれど、今はそういう状況ではない。解決しなければならない問題があるが、それは必ず解決する」
「次回は走行距離の面でいいテストになると期待している。開幕戦に向けて自信を感じることができるし、自分たちが持つものを最大限に活用し、マシンをベストの状態に持っていけると思う」
「マシンに乗るたびにすべてが正しいと感じる。まだプッシュして走ってはいないけどね」