バルセロナでのF1合同テスト3日目、ジェンソン・バトンがマクラーレン・ホンダMP4-30のステアリングを握ったが、トラブル対策のために導入したMGU-Kの新たなシールに再び不具合が発生、24周の走行にとどまった。
テスト初日の19日、マクラーレンにMGU-Kのシールにトラブルが発生、問題再発を防ぐために再設計したコンポーネントを導入することとなった。
改良されたシールは金曜に届いていたが、マクラーレンはそれを土曜から使用することを決め、実際に導入したところ、修正版のシールに再び問題が起こり、改めて対策を迫られることになった。
マクラーレンは、「設計し直した」新しいシールを取り寄せ、テスト最終日の22日にはそれを使用して走ると述べている。
21日、バトンは朝の走行中に突然マシンがシャットダウン、ターン7で車をとめた。その後コースに復帰はしたものの、限られた周回数しか走れず、セッション終盤にはピット出口付近でマシンを止めるアクシデントもあった。この日の周回数は24周、1分29秒151でバトンは最下位10位で今回のテストを終えることになった。
「期待外れの一日だった」とチームはこの日のテストを総括している。
「ダンプコンディションとなったため、空力テストを中心に行うことになったが、(初日に発生した)MGU-Kのトラブルを解決するために今日導入した修正版のシールに問題があったため、作業が妨げられた」
「困難な一日に追い打ちをかけるように、ピットストップ練習の間にインターミディエイトタイヤがパンクし、ピットレーンの出口周辺でマシンを止めることになった」
またマクラーレンはMGU-Kのトラブルについて次のように説明している。
「午前中のセッションの後、木曜と同様のMGU-Kのトラブルが見つかり、マシンをガレージに戻した」
「徹底的にチェックした結果、MGU-Kへのパワーを限定した状態でテストを再開することを決めた」
「設計し直した新しいシールは今夜到着し、組み込まれる予定だ」
22日の走行はフェルナンド・アロンソが担当、4日間のテストを締めくくる予定となっている。