21日、カタルニア・サーキットで行われたF1合同テスト3日目は、ロータス・メルセデスを駆るパストール・マルドナドが総合トップタイムをマークした。
3日目を迎えたバルセロナは朝から厚い雲に覆われ、路面温度は25度以上を記録した前半2日間と比べ最高でも18度までしか上がらず、午前中には雨粒が若干コースを濡らすなど、雨用タイヤでの走行も行われた。
そのなか、この日のトップタイムをマークしたのはロータスのマルドナドだった。初日も最速タイムを記録しているマルドナドは、コースコンディションの回復した午後のセッションでスーパーソフトを履いて1分24秒348を記録。同じくスーパーソフトで午前中トップにつけていたトロロッソのマックス・フェルスタッペンを約コンマ4秒上回った。
「今日は100周以上を走った。レースシミュレーションにトライしたけど雨が降り始めたので中断したが、一番印象的なのは信頼性さ」
「マシンは速い。ほかと比べてはわからないけど、昨年のマシンよりは速いんだ」と、マルドナドは自信をみせた。
3番手は101周を走ったメルセデスのルイス・ハミルトン。4番手につけたザウバーのマーカス・エリクソンは、ギヤボックスのトラブルで午前中6周しか走れなかったが、午後のセッションではソフトタイヤで1分26秒台を記録し、大幅なポジションアップに成功した。
5番手に終わったフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、開始早々に冷えたタイヤでスピンを喫し、グラベルにストップしてしまったが、その後は大きなトラブルもなくロングラン等を行い、合計105周をカバーしている。
前日トップのレッドブルは、ダニエル・リカルドからマシンを引き継いだダニール・クビアトがレースシミュレーションで2スティントを走りきり111周を記録。6番手につけた。
ウイリアムズはフェリペ・マッサとバルテリ・ボッタスが午前と午後でマシンをシェア。午後を担当したボッタスは周回のほとんどをピット練習に費やし、終了間際の数分で計測ラップを完了している。フォース・インディアはパスカル・ウェーレインが再びステアリングを握り、81周を走った。
最下位はマクラーレン・ホンダ。MP4-30は、初日のトラブル原因となったMGU-Kのシーリングを改良、満を持してこの日の走行に臨んだが、対策を施したはずのシーリングに再び不具合が生じ、またもジェンソン・バトンは24周しか走れず。
チームは、残り90分というタイミングでマシンをコースに復帰させたが、MGU-Kのパワーは当然ながら制限。最後もインターミディエイトタイヤでのピット練習の間にパンクを喫し、コース上での短い作業を終えている。
なお、新しいシーリングは明日のテストには間に合うとしている。