マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエが、MP4-30のテスト作業に大幅な遅れが生じていることを認め、開幕戦に万全の状態で臨むのは難しいと語った。
バルセロナでのF1合同テスト2日目、フェルナンド・アロンソが今週のテストに初登場、マクラーレン・ホンダMP4-30で59周を走行した。
初日はジェンソン・バトンが担当したが、パワーユニットのMGU-Kのトラブルにより21周で走行を中止することとなった。20日もトラブルの影響を受けることが確実だったため、チームはドライバーのスケジュールを調整し、急きょアロンソが乗ることとなった。
アロンソはマクラーレンの1日の周回数としてはここまで最多の59周を走行、1分25秒961で全体の7番手となった。
冬季テスト12日間のうち6日が終了したが、その間にマクラーレン・ホンダMP4-30は何度もトラブルに見舞われ、十分な走行ができず、プログラムに遅れが出ている。
ブーリエは、開幕戦までに準備を完全に整えることはできないだろうと認めた。
20日、スケジュールにどの程度の遅れが出ているかと聞かれたブーリエは「今日までに走ろうと思っていた周回数の50パーセントしか走っていないと思う」と答えた。
「つまりプランとしては50パーセント遅れているということだ」
「開幕までにテストは全部で12日あったが、12日で半分遅れているので、(開幕戦までに)準備は100パーセントは整わないだろう」
「できるだけ念入りにチェックする必要がある。すべての項目をクリアする時間があるかどうか分からないが、ベストは尽くす」
「ようやくいくらか走ることができ、プログラムに取り組み、新しい領域に踏み込むことができたのはよかった」
「今日は予想していたより多くの作業を行い、プログラムの遅れを取り戻しつつある。比較的スムーズな一日だった」
ブーリエは、今はMP4-30のパフォーマンスを向上させるよりもできるだけ走行してたくさんのデータを取りたいと述べた。
「チェックすべきシステムが大量にある。マシンを理解するためにたくさんのパラメーターをチェックしなければならないし、信頼性のチェックも行う必要がある。パフォーマンスに集中するのはその後だ」
「すべてのラップを使って開発プログラムのためのデータを収集している。このマシンはまだラウンチ仕様だ。アップグレードを入れられるだけの走行距離をまだこなしていない」
「来週は一歩先に進めるかもしれない。オーストラリアに向けて大きな一歩を踏み出す予定だ」