バルセロナでのF1合同テスト初日、ジェンソン・バトンがマクラーレン・ホンダMP4-30のステアリングを握ったが、パワーユニットのMGU-Kのトラブルにより走行を切り上げる結果となった。ホンダF1プロジェクト総責任者、新井康久氏は、改良したパーツが届く土曜には本格的な走行を行えると期待している。
19日、バトンが駆るMP4-30にMGU-Kのシール破損の問題が発生、エンジンを載せ替えなければならなかったためこの日の走行は中止となった。またパーツのリデザインが必要となり、新パーツが届く予定の土曜までは問題が解決しないことが明らかになった。
「MGU-Kのシールにトラブルが発生したため、今朝の走行を中止しなければなりませんでした」と新井氏。
「このパーツのトラブルによりパワーユニットを載せ替えなければならず、それには時間がかかるため、今日のプログラムは事実上中止となりました」
「問題再発の可能性を避けるためにはリデザインしたコンポーネントを使用する必要がありますが、残念ながら改良パーツは土曜まで入手できません。つまり明日の走行でも同じ問題に直面する可能性があります」
「こういった問題に対処するのもテストのうちです。それでも今夜のうちに最大限の変更を行い、フェルナンド(・アロンソ)が走行する明日を有意義な一日にするための計画を立てるつもりです」
「予定している解決策の準備が土曜には整い、ドライバーふたりが価値ある周回を行う機会が持てることを期待しています。土曜にはジェンソンが走り、最終日の日曜にはフェルナンドが走ります」
このトラブルの影響で、ドライバーのスケジュールが変更になり、初日に21周しか走行できなかったバトンに代わって急きょ金曜はアロンソが担当することになった。金曜にも多くの周回はできない見込みであるとチームは認めている。