19日、スペインのカタルニア・サーキットで行われたF1バルセロナ合同テストは、ロータスE23を駆るパストール・マルドナドが初日のトップタイムをマークした。
開幕まで約1ヶ月というタイミングで迎えた今年2回目の合同テストは、マシンの総合的なパフォーマンスが問われるテクニカルコースのカタルニアを舞台に行われた。今回はヘレステストを欠席したフォース・インディアが昨年型のマシンとともに合流を果たし、ようやく全9チームが顔を揃えた。
終始ドライコンディションのなか、好調フェラーリを抑えて初日のトップにつけたのは、今年からメルセデスのパワーユニットを搭載するロータスの新車E23だった。開始直後こそソフトウェアの不具合で最初の赤旗原因を作ったマルドナドだが、午前中に早くも3番手に浮上すると午後のセッションではソフトタイヤで1分25秒011をマーク。昨年のスペインGPのポールタイム(1分25秒232)も上回る速さをみせた。
一方、惜しくも2番手に終わったフェラーリはそれでもキミ・ライコネンが74周をカバー。この日は朝からセットアップのテストやロングラン、午後もいくつかのタイヤコンパウンドを試すなど、最終的にはミディアムタイヤでベストタイムを記録した。
3番手は、マルドナドとほぼ同じタイミングでソフトタイヤに切り替えたダニエル・リカルド。そのレッドブルは今回もカモフラージュ仕様のRB11を走らせている。
ルイス・ハミルトンの体調不良で急遽、パスカル・ウェーレインから午後の作業を引き継いだセルジオ・ペレスが4番手。突起ノーズをつけた昨年型VJM07をドライブしたペレスは34周を走行、ミディアムタイヤで1分26秒台のタイムをマークした。
午前中のトップタイムを記録したザウバーのフェリペ・ナスルは、午後のセッションでスージー・ウォルフと接触。ウイリアムズの左フロントが右リヤにヒットしたナスルのC34は、ウォルフ同様グラベルにストップしたが、セッション終盤にはなんとかコースへ復帰。しかしチェッカー直前には、9コーナー付近でマシンがストップし、そのまま走行を終えている。
同じく終盤にコースへ復帰したウォルフは計測ラップこそ刻めなかったものの、午前中にレースシミュレーションに取り組むなどチームに多くのデータをもたらした。
初日最多の94周を走ったトロロッソのマックス・フェルスタッペンは6番手。7番手で続いたジェンソン・バトンのマクラーレン・ホンダは、午前中こそ順調な走り出しをみせたものの、21周を走ったところでパワーユニットのMGU-Kにシールの不具合が生じ、結局午後の走行を断念。対策パーツも土曜日まで待たなければならないなど、新たな問題に直面。チームは、夜を徹して可能な対策を施し、2日目に臨むとしている。
発熱を発症したハミルトンの代役で、結果的に2台をドライブする機会に恵まれたウェーレインはフォース・インディアで32周、午後はメルセデスで47周を走った。
なお、メルセデスは2日目の走行を担当するニコ・ロズベルグが首を痛めているほか、マクラーレン・ホンダはトラブル再発の懸念からスケジュールを再調整、2日目は予定を変えてフェルナンド・アロンソを起用することにしている。