大学生にとって、2~3月は春休み。4月から就職する人にとっては、最後の長期休みとなる。十仁美容整形(東京・銀座)によると、この時期は「プチ整形」をする人が年間でも極めて多いのだという。
同医院が2月18日に発表した内容によると、例年2月下旬から3月にかけて、就職や進学、進級によるクラス替えを控えた10代後半から20代前半の相談が増加。来院者数にも顕著に現れており、2014年のデータでは同年月平均と比較して2月は149%と、ほぼ1.5倍。3月も128%で推移したという。
女子中学生が親同伴で来院
「この時期はやっぱり環境の変化に合わせて、新しい自分に切り替えたいという女性が多いですね。特に大学4年生は就職すると長期の休みも中々取れませんから、その前にやっておきたいようです」
同医院の広報担当者はこう語る。即日でできる簡単な施術でも、人によっては数日間顔が腫れてしまうこともあるが、春休みならそうした心配をする必要もない。就職や進学で4月からは周囲の人も変わるので、急に顔の印象が変わっても驚かれないという点もポイントのようだ。中学生や高校生が、親同伴で来院することもあるという。
では、一体どんなところを整形しているのか。この時期に来院する患者の多くが施術を希望するのが「目もと」だ。「二重にしたい」「二重の幅を広くしたい」という要望が多い。8割の人がメスを入れる必要のない「埋没法」、いわゆる「プチ整形」を選ぶのだそうだ。
「中国の方とかだと、せっかくやるなら全然違う顔にしたいと、大胆な手術をすることもありますが、日本人はやはり自然な形で少し顔を変化させる、という人が主流です。毎日メイクで目もとをパッチリさせるかわりに元から直したい、と考える人が多いようです」
施術自体も10分程度、費用は8~12万円と比較的手頃にできるのが魅力だという。
「春休みに韓国人みたいな顔になりたい!」という声も
実際、「整形をするなら春休み」という人は結構多い。巷のツイッターにも2月に入ってから、「うち高校卒業したら春休みに二重に整形する予定だよ」「韓国人みたいな顔になりたい!!目だけでも春休みしようかな」といった投稿があがっていた。
また、同医院は「女性の意識も年々変化しているようです」とも指摘。以前は友人に内緒で来院する人が多かったが、最近は知人の口コミを参考にしたり、親しい友人に相談したりした上で来院する人が増えているという。
目の下や唇に行うヒアルロン酸注入も、約3割が「知人からの紹介制度」を利用しているという。整形することを他人に知られなくないという抵抗感が、次第に薄くなってきているのかも知れない。