今年導入される予定の新しい規則では、F1ドライバーがシーズン中にヘルメットのデザインを変更することは禁止される見込みだ。
近年、人気低迷が叫ばれているF1は、将来に向けてF1マシンを迫力あるものにするために技術規則を改訂する動きをみせているが、そうした中でここ数年、F1ドライバーがシーズン中に何度もヘルメットのデザインを変更することも、少なからずファンの興味を削ぐ要因になっていると考えられている。
アイルトン・セナらが現役だった頃は、ヘルメットのデザインがドライバーの象徴として確立され、後に彼らへの憧れからそうしたデザインを取り入れるドライバーも数多くいたが、ここ最近は何人かのドライバーがレース毎にデザインやカラーリングを変えている。
その一番の好例がセバスチャン・ベッテルで、今年フェラーリに移籍したベッテルはレッドブルに在籍した6シーズンでおよそ60通りものデザインを採用してきた。
しかし、昨年からはマーケティング上のメリットを考慮してドライバーが同じカーナンバーを使用する“パーマネントナンバー制度”が導入されており、ヘルメットに関してもカーナンバーと同じようにデザインを統一する動きをみせている。
信頼ある情報筋によれば、チームとFIAおよびF1の商業権所有者であるバーニー・エクレストンは、ドライバーがシーズン中に採用できるヘルメットのデザインを1種類に制限することに同意したことを明らかにしたという。
この案は、今週ジュネーブで行われているF1委員会の会合で承認を受けた後、FIAの世界モータースポーツ評議会で批准される見込みだ。
ヘルメットのデザインが統一されることでファンはサーキットやテレビ画面でより簡単にドライバーを見分けることができるだろう。