トヨタのグラスルーツのモータースポーツ活動を担うGAZOO Racingは18日、2015年からラリーで世界に挑戦する若手ドライバーを支援する『GAZOO Racingチャレンジプログラム』を実施。2月19日(木)から募集を開始すると発表した。
GAZOO Racingは、2014年からモータースポーツの夢に挑戦するクルマ好きに向けた支援策として『GAZOO Racingチャレンジプログラム』をさまざまなカテゴリーで実施。今季は86/BRZ Raceのクラブマンシリーズで、第3戦終了時のランキング首位がGAZOO Racing SPIRIT 86のドライバーとしてスーパー耐久に参戦できるなど、意欲的な試みを行っている。
そんな『GAZOO Racingチャレンジプログラム』が、新たにラリーでも展開されることになった。目標は、世界で活躍する若手ラリードライバー育成に向けた支援。書類・走行実技選考を経て最終的に合格したドライバー(2名程度を予定)が、プログラムの育成選手としてサポートされる。
この育成プログラムもまた、意欲的な内容となっている。参加ドライバーは、4年連続WRC世界ラリー選手権王者のトミ・マキネン協力の下、ヨーロッパでのラリーで実戦経験を積み、“世界の道で通用する技術”を学ぶ。また、今季途中から全日本ラリー選手権に参戦する『Team GAZOO Racing』のドライバーとしてヴィッツターボで参戦する。
すでに多くのメディアでも報道されているとおり、トヨタは2017年からヤリスでWRCに復帰する。トヨタ自動車豊田章男社長は復帰を発表した際に「今後、日本人ラリーストの世界への挑戦の道というものがトヨタのWRC参戦とともに開けていくと思っていただけるよう、がんばっていきたい」とコメントしている。
昨年豊田社長はフィンランドを訪れマキネンとともにWRCのコースを走っており、今回の『GAZOO Racingチャレンジプログラム』でのマキネンとのコラボレーションも、その流れでのものと言えるだろう。
日本人のWRC総合優勝は、1991年~92年の篠塚建次郎のみ。PWRCで活躍した新井敏弘や、サファリを制した藤本吉郎の活躍もあったが、近年は全日本ラリーに若手ドライバーが出場するものの、世界での活躍というと少なくなっている。
『GAZOO Racingチャレンジプログラム』が、将来ヤリスWRCを駆り優勝争いをする日本人ドライバー発掘に繋がる日を楽しみにしたいところ。応募要項についてはGAZOO Racingホームページ(http://gazooracing.com/detail/6044934)まで。