F1チームがテクニカルレギュレーション変更に関して協議するなかで、導入の時期について意見が分かれている。レッドブルは来年からの変更を望み、メルセデスは慎重にリサーチを重ねた後に導入すべきだと主張している。
近年F1ではいくつかの国々で観客数が減少しており、これに対する対策が求められている。その影響もあり、マシンの外観に迫力を与える必要があるという提案がなされ、それに関しては合意に達しているものの、レッドブルのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーはすぐにでも変更を行うべきであると考えており、メルセデスは十分に検討した後に正しい決断を行うべきだと述べている。
また、1,000bhpエンジン導入に関しては、その手段についてまだ合意には至っていない。
2月17日のF1コミッション会合を前に、技術代表者たちにより規則変更に関する協議が行われた。その際、合意に達した点、達しなかった点をBBC Sportが伝えている。
【合意した点】
・マシン幅の拡大。現在は最大1800mmだが1997年同様2000mmに変更する。またリヤウイングを低くする。
・リヤタイヤ幅を拡大。
・エンジンパワーを現在の約850bhpから1000bhpにアップ。
【合意に至らなかった主な問題】
・変更のタイミング。大規模な変更を2016年に導入すべきか、2017年まで遅らせるべきか。
・変更が正しいアプローチかを確認するためのリサーチを行うべきかどうか。
レッドブルは、規則変更をメルセデスとのギャップを縮めるチャンスととらえ、できるだけ早く導入したいと考えている。マシンとタイヤの変更を2016年に行うことには前回のF1ストラテジーグループ会合において主要チーム、F1ボスのバーニー・エクレストン、FIAの中で過半数の票が集まったといわれている。しかしメルセデスは、本当にこれをファンが望んでいるのかを十分リサーチすべきであるとの主張を行い、2016年の導入に反対した。
メルセデスは、2016年に新規則を導入する場合、2015年シーズン中の早い段階で各チームが2016年向けの開発作業に集中することになるとも警告している。
一方フェラーリは、大規模な変更は2017年まで待ってもいいが、2016年に比較的小規模な変更を行うことが可能だという意見を述べている。