2015年から、新たなツーリングカーのカテゴリーとしてスタートするTCR向けに開発されたホンダ・シビックTCRが、スペインでテストを行った。
TCRは、WTCCで使用されるTC1、TC2カテゴリーに次ぐものとして創設されるもので、FIA-GT3カテゴリーにならい性能調整によって各車のバランスを均衡化。安価なコストと幅広い車種バラエティのレースを作り、ツーリングカーレースの新たなピラミッド創設を目指している。
2015年はF1のサポートレースとして複数レースが開催されるインターナショナルシリーズ、GTアジアのサポートとなるアジアシリーズの開催が発表されており、今後世界的に広がりをみせていきそうだ。
TCRの参戦車種としては、当初から存在するセアト・レオンのカップカーをはじめ、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIやフォード・フィエスタのTCR仕様が開発されているが、WTCCでもシビックを走らせているJASモータースポーツが、ホンダ・シビックTCRを開発。無限製エンジンを積み、スウェーデンのウェストコースト・レーシングが3台を走らせる。
そんなシビックの初テストは、スペインのバルセロナで行われた。ステアリングを握ったのは昨年WTCCに参戦していた元F1ドライバーのジャンニ・モルビデリだ。
「ジャンニが我々のオファーに応えてくれて、テストをしてくれたことを誇らしく思うよ。彼のツーリングカーの経験がセットアップに貢献してくれるはずだと信じていたからね」というのは、ウェストコースト・レーシング代表のジェームス・ロジャース。
「我々はJASモータースポーツが、短期間で3台のマシンを作り上げてくれたことにも感謝している。開幕戦のマレーシアにマシンを送る準備ができているよ」
TCRでは他にも多くのエントラントが参戦に興味を示しており、WTCCで活躍したスペイン人ドライバー、ペペ・オリオラが参戦に意欲を示しているほか、セアト・レオンカップに参戦していたペペの弟、ジョルディ・オリオラもエントリーを済ませたという。