スーパーGT500クラスは参戦するレクサス、ニッサン、ホンダの3メーカーから2015年の参戦チーム体制が明らかにされ、今季の15台の顔ぶれが揃った。今季のチーム/ドライバー体制をチェックしておこう。
DTMドイツツーリングカー選手権と車両規定が統一され、2014年は新たな戦力図が展開されたスーパーGT500クラス。昨年は新規定初年度ならではと言えるトラブルや戦力差がみられ、そんな中で高得点を積み重ねてきたMOTUL AUTECH GT-Rがチャンピオンを獲得した。
今季に向けてはすでに12月からテストが行われているほか、1月のセパンテストからは新エアロも登場。この規定では車体下部のデザインラインと呼ばれるラインから下が空力開発のポイントで、すでに各メーカーが新エアロを装着してテストを開始している。
各メーカーの発表会を経て明らかにされたラインナップは今年も15台。レクサスRC Fが6台、ホンダNSXコンセプト-GTが5台、ニッサンGT-RニスモGT500が4台。スーパーGTの特徴とも言えるタイヤウォーズだが、チャンピオンタイヤのミシュランは1台が減りGT-Rの2台。ヨコハマが2台、ダンロップが1台で、ブリヂストンを10台が履く。
ドライバーの移籍が多くみられたのは、レクサスとホンダ。レクサス勢は中嶋一貴がWECに集中するためスーパーGTに参戦せず。伊藤大輔がPETRONAS TOM'S RC Fを駆り、伊藤が抜けたKeePer TOM'S RC Fには平川亮が加入。また、石浦宏明と平手晃平がセルモとサードで入れ替わった。
そして、発表会時に未定だった平手のチームメイトには、元F1ドライバーのヘイキ・コバライネンの加入が決定。コバライネンの参戦は、今季のスーパーGTの中でも大きなトピックスと言えるだろう。
ホンダ勢では、道上龍代表率いるDrago Modulo Honda Racingの参戦が決定。ホンダのさくら研究所が主体になると言われているが、チーム名からもそれはうかがえる。このマシンを駆るのは、小暮卓史とマクラーレンGTのワークスドライバーだったオリバー・ターベイだ。
また、武藤英紀もKEIHIN REAL RACINGに移籍し、チームクニミツはふたりが入れ替わることに。国内復帰の伊沢拓也と山本尚貴がひさびさのコンビ復活となる。ARTA ProjectからGT500デビューとなる野尻智紀も注目の存在だ。
最も動きが少なかったのはニッサン勢。3チームは不動の体制で、唯一動きがあったのはKONDO RACING。WEC参戦のため、ミハエル・クルムが開幕3戦に登場せず、代わってグランツーリスモ出身のルーカス・オルドネスがGT500デビューを飾ることになる。
昨年から継続となる体制のチームも、もちろん継続の強みを活かし上位を狙ってくるはずだ。移籍によりどんな戦力図が作られていくのか、オフのテストから大いに楽しみなところだ。