スーパーGT：新生LM Corsaが大阪オートメッセでトークショーを開催。吉本、新田、脇阪が意気込み
2015年02月13日 21:20 AUTOSPORT web
2014年からBMW Z4 GT3を導入し、飯田章／吉本大樹というコンビでスーパーGT300クラスに参戦を開始したLM Corsa。今季はOTGモータースポーツと、スーパーフォーミュラでもお馴染みのINGINGモータースポーツがタッグを組み新生『LM Corsa』として始動することが2月7日に発表された。
そんな中、13日に開幕した大阪オートメッセでは、新たな体制となったLM CorsaのトークショーがOTGグループのブースで行われた。出席したのは、昨年からチームに所属する吉本と、今季BMW Z4 GT3をドライブすることになった新田守男と脇阪薫一のふたりだ。
ピエール北川アナウンサーの司会のもとで行われたトークショーだが、吉本はドライバー活動と並行して活動しているバンド『doa』のツアーの真っ最中。前日に仙台公演を終え大阪に戻り、すぐに札幌に向かうという強行日程の中でステージに出演した。
吉本はLM Corsaとしての初年度を鈴鹿での1勝という成績で終えたが、「それまで参戦していたスーパー耐久とGTとは全然違うのですごく苦労したと思うし、僕と章さんで、ある意味すごく厳しく、うるさく注文出して変えていってもらって、シーズン後半に関しては、トップチームにひけを取らないくらい強いチームになった」とチームの成長を評した。
今季、そんなチームは新たにレクサスRC Fを導入する。「（チームの母体の）大阪トヨペットはレクサスも扱っていますし、ブランドとしてもレクサスでレースできるというのは意味のあること。また、1年目というクルマに開発も含めて乗せていただけることは、すごく光栄だなと思います」と吉本は喜んだ。
「去年の実績もしっかり認められた上での供給だと思います。でも新車だから産みの苦しみもあると思います。広い心で、長い目で応援してください」
一方、INGINGに加わりBMW Z4 GT3を走らせることになった新田は、こうしてディーラーがモータースポーツ活動を行うのは「ヨーロッパでは普通に行われていることなんですよ」という。INGINGはトヨタカローラ山口を母体としており、OTGは大阪トヨペットを母体とする。両車のコラボレーションが新生LM Corsaというわけだ。
「昔はディーラーが多くモータースポーツをやっていて、INGINGも昔はツーリングカー（JTCC）もやっていたんです。ある時からそういう流れが少し変わってきて、ディーラーがいろいろできる環境が少なくなっていた。こうしてトヨタの中でタッグを組んで、いろんなことを皆さんにお伝えしたり、楽しんでもらったり、クルマ好きを増やす環境を作りたい」と新田。
そんな新田は、昨年ライバルとして争っていた時に、Z4のポテンシャルを感じていたという。「高速での安定性とか、後ろから走っているのを見ていても、最終戦で片岡（龍也）選手にイン側から刺される時も、クルマの作りというのがすごく良くできていると思う。今回乗れることを、すごい楽しみにしているんです」
そして、その新田と組むのが脇阪薫一だ。ひさびさのスーパーGT参戦となるが、「GTに出るのが何年ぶりだからどうこう……というのはまったくない」と言う。薫一は、兄脇阪寿一との関係でOTGに関わるようになったが、さまざまな活動を通じて「OTGに僕もすごく思い入れがある。自分でこんなレースをしたいというよりも、貢献したい」という気持ちで参戦を決めたという。
「僕、初めてJGTCで乗ったのがレーシングプロジェクトバンドウのセリカだったんですが、その時にウチの兄貴と松田晃司、新田さんとかで飲みに連れて行ってもらってるんです。以外と新田さんとは仕事した経験がないですけど、昔から縁がある。こうして組むとは思いませんでした」
この2台体制の実現は、両者の間で「あんまり言えないんですけど、ホント2時間くらいで……」とトントン拍子に進んだという。「月内にテストできると思います。楽しみすぎて寝られない（吉本）」というRC Fと、「実績あるクルマだし、素晴らしいパートナーと組めたので、狙っていきたい（新田）」というZ4。「OTGとINGINGのコラボレーション、そして2台体制ということで、楽しみが増える2015年になると思います（脇阪）」というとおり、スーパーGTファンにとって大いに気になるチームと言えるだろう。
OTGブースでは、この他にも86/BRZ Raceに参戦する小林敬一、服部尚貴、そしてD1グランプリに参戦する今村陽一が出演し、トークショーが行われた。
