ステージ上に並んだホンダのスーパーGT500クラス/スーパーフォーミュラ参戦ドライバーと二輪参戦ライダー 13日、ホンダは東京・青山で2015年の国内モータースポーツ活動発表会を行い、2015年のスーパーGT500クラスの参戦体制を発表した。今季はEpson NAKAJIMA RACINGをのぞく4チームで体制変更があったほか、童夢の活動休止にともなう新チームも明らかにされた。
2014年に導入されたスーパーGT500クラスの新規定にともない、NSXコンセプト-GTを投入したホンダ。シリーズ序盤戦は熱害に苦しみ満足いく結果は残せなかったものの、中盤戦からパフォーマンスを上げ、第5戦富士ではウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTが優勝を飾った。
迎える2015年シーズンも、ホンダはNSXコンセプト-GTとして5台をスーパーGTに送り込むが、昨年から大きく変更されることになった。
まず、昨シーズンまでホンダ陣営の一翼を担っていた童夢がスーパーGT活動を休止。代わって、新たに道上龍監督率いる『Drago Modulo Honda Racing』という新チームがスーパーGTに参戦することになった。ゼッケンは15で、ドライバーはチームクニミツから移籍する小暮卓史と、マクラーレンGTのファクトリードライバーを務めていたオリバー・ターベイが加入する。タイヤはブリヂストンだ。
一方チームクニミツには、昨年GP2を戦っていた伊沢拓也と、童夢のエースだった山本尚貴が加わった。伊沢は2013年以来のチーム復帰で、山本は12年以来。ふたりのコンビ復活もその時以来となる。
また、昨年チームクニミツに所属していた武藤英紀は、新たにKEIHIN REAL RACINGに移籍。塚越広大とともに参戦することになった。さらに、ARTA Projectの8号車には昨年スーパーフォーミュラ初年度でルーキーイヤーながら優勝を飾った野尻智紀が加わっている。昨年8号車をドライブして話題を集めたビタントニオ・リウッツィは、今季ホンダの活動発表の中に名はない。
唯一カーナンバー以外の体制が不変なのは、Epson NAKAJIMA RACING。中嶋大祐/ベルトラン・バゲットというコンビは不変で、NSX勢の中で唯一ダンロップを装着する。昨年後半戦から調子を上げている同チームだけに、不動のコンビネーションで上位進出を狙う。なお、ゼッケンはひさびさに64に戻ることに。NAKAJIMA RACINGが64をつけるのは、2003年以来となる。
今回の発表会の前日まで行われていた岡山テストでは、新たなエアロパーツも投入し進化を計っているホンダNSX-GT。「今年はNSXコンセプト-GTの一層の熟成をはかり強化していく。ダブルタイトル奪還を目指す」とホンダの佐藤英夫モータースポーツ部長は力強く宣言した。
また、ホンダの松本雅彦GTプロジェクトリーダーは「昨年は苦戦した一年になりましたが、今年はドライバーラインナップ、シャシー、エンジン開発をすべて一から見直して、チャンピオンシップ獲得に向けてさらにチャレンジしていきたいと思います」と語っている。