6月6日から東京・新宿ピカデリーほか全国で公開される野田洋次郎(RADWIMPS)の主演映画『トイレのピエタ』の主題歌が発表された。
同作の主題歌は、野田が作詞作曲を手掛けた新曲“ピクニック”。監督から主題歌制作の依頼を受けた野田が撮影中に感じたことや、映画の世界観が反映された楽曲になっているという。
『トイレのピエタ』は、手塚治虫が死の直前まで病床で綴っていたという日記にインスピレーションを受けて制作された作品。余命3か月を宣告された美大出身のフリーター・宏が、女子高生・真衣との出会いをきっかけに生きる喜びを見出していく姿や、彼女に翻弄されながらも惹かれていく様を描く。主人公・宏役の野田、真衣役の杉咲花に加え、リリー・フランキー、市川紗椰、MEGUMI、岩松了、大竹しのぶ、宮沢りえらがキャストに名を連ねている。
■野田洋次郎のコメント
監督とは撮影の一年ほど前から、二人で色んな話をさせてもらいました。主題歌の話もそんな中で頂いたものです。撮影中に思ったこと、心が動いた瞬間、その断片をケータイや台本にメモってはいましたが、何よりも僕の中に深くこのピエタの世界、真衣、そして死が積み上がっていくのを感じました。それは抗いようもなく、日々刻々と大きくなっていったのです。
撮影の最終日に、打ち上げで一曲唄ってもらえませんかというお話をプロデューサーからされ、了解しました。せっかくならスタッフ、共演者の皆さんに感謝を伝えたい、そしてその頃には僕の中のほぼすべてを支配していたこの『トイレのピエタ』の世界をひとつ残らず形に残しておきたいと思ったのです。撮影後の数日間、それは苦しくも幸せな時間でした。宏が絵を描いたように、僕は歌を唄う。
自分だけが知る輝きと光があったとしたら、それを遺したい。死にぶつかって、真衣に出会って、そのあまりにも尊くて汚れのないものを前に、僕も宏も同じことを思ったんだと思います。この曲を遺せたことを幸せに思います。