ル・マン24時間耐久レースの舞台であるサルト・サーキットのうち、チャレンジングなコーナーとしてドライバーに定評があるポルシェカーブの入口のランオフエリアが、安全性向上のために拡張されるという。
サルト・サーキットは、パーマネントコースであるブガッティ・サーキットの部分と公道を組み合わせて構成されており、全長13.6km。ポルシェカーブはちょうど公道区間から離れ常設コースに入っていく部分にあり、高速の右コーナーとなっている。
当初2014年から導入される予定だったランオフの拡張は、2015年のル・マンに向けて約30m拡張される予定で、3~4年ほどで計画されるポルシェカーブ全体のアップグレードのひとつになるという。
さらに、計画では公道区間であるミュルサンヌからポルシェカーブに至るまでのコースサイドの芝の部分が、アスファルト舗装されることになる。
ACOフランス西部自動車クラブのスポーティングマネージャーを務めるヴァンサン・ボメニルは、英AUTOSPORTに対して「我々はまだコースに白線と縁石を用いるが、コースの外側は芝よりもアスファルトがいいだろう」と語った。
「1台のマシンが他のマシンをどうしても追い抜かなければならない時等、より安全になるだろう」
ボメニルは、2011年にマイク・ロッケンフェラーがアウディをドライブし、GTEカーを追い抜こうとした際に芝にタイヤを落とし、激しくクラッシュしたことを例に挙げ、コースサイドがアスファルトならば避けられた事故だと語っている。