2015年のスーパーGT500クラスにLEXUS TEAM SARDから参戦することになった元F1ドライバーのヘイキ・コバライネンは、スーパーGTへの参戦がトヨタとの長期的なスポーツカーレースでの将来に結びつけばと語った。
コバライネンは2008年にマクラーレンを駆り、ハンガリーGPでF1で初優勝。しかしその後はケータハム等で苦戦を強いられ、F1のシートを失っていた。そんなコバライネンだが、今季スーパーGTへの参戦が決定。平手晃平とともにDENSO KOBELCO SARD RC Fをドライブすることになる。
33歳になるフィンランド人ドライバーのコバライネンは、レクサス陣営入りすることについて、トヨタとはスーパーGT以外になんの将来のプロジェクトについて交渉していないと強調し、サードとの契約がメーカーと関わるきっかけになればと語った。
「僕がF1のキャリアの後に何をするべきか、どうあるべきかを考えた時のひとつの選択肢なんだよ。いちばんの決断のカギはメーカーと関わることで、トヨタはいつも興味深い対象のひとつだったんだ」とコバライネンは語る。
「トヨタと自分自身にとって、契約は純粋にスーパーGTだけなんだ。それ以外は何も話していないよ。だけど未来は誰にも分からないよね? トヨタはWECに高い競争力をもつマシンで参戦しているし、ラリーのプログラムも始まる」
「だけど、今は日本での活動に集中しているんだ。僕はトヨタの中で自分自身のポジションを築いて、結果を残したい」
鈴鹿でテストに臨んだコバライネンは、スーパーGT500クラスのレクサスRC Fについて、自身にスポーツカーレースの経験がないにも関わらず、順応するのは容易だったと語っている。
「日本に行って、鈴鹿でテストをしてきたんだ。そこでクルマとタイヤのフィーリングを感じることができたよ」とコバライネン。
「素晴らしいクルマだったし、テスト全体でスーパーGTがとてもプロフェッショナルなシリーズで、多くのいいチームといいクルマが戦っている選手権だというのが分かったんだ」
一方、サードは2015年にELMSの強豪チーム・モランドと組み、WEC世界耐久選手権のLMP2クラスに参戦する。コバライネンはモーガン・サードの開発について、エンジンの開発協力を求められたことを認めた。ただ、コバライネン自身はあくまでスーパーGTがメインターゲットで、WECに出場することはないとしている。
「彼らが開発しているエンジンのために、いくつかテストはするかもしれない。だけどレースに出るとは思わないよ」
「僕のターゲットはスーパーGTだ。WECには関与しないつもりだ」