朝の情報番組「とくダネ!」(フジ系)で2015年2月9日、若い男性のセックス離れを「絶食男子」と特集し、ツイッターなどで話題になっている。番組では街頭取材として、若い男性の声を紹介しているのだが…。
「正直に言っていいですか? したことがないです。さほど、あんまり興味ないかな」(20代学生)
「セックスとかいらないなって。友達といっしょにいるだけでも十分楽しいかなと思って」(20代学生)
「二次元があれば、それでいいというのはありますけどね別に…アニメとか…」(20代会社員)
若者の「絶食男子化」を裏付けるこの取材。しかし、答えている男性はみな若干オタク風。さらに周囲の町並みは、どう見ても「秋葉原」だ。ツイッターなどでは、これにツッコミを入れているユーザーが相次いだ。
渋谷センター街で聞けない時点で…
「取材場所を秋葉原から変えなさいw」
「インタビュー場所が秋葉原というところに強烈な意図を感じる」
「そりゃ秋葉原の見るからにオタ系男子にきいたら童貞だとか興味ないだの二次元があればいいだの答えるでしょ」
「渋谷センター街にいるような連中にセックスしてますかって聞けない時点で絶食男子などというのはマスコミが作り出しただけのもの」
制作側からすれば「秋葉原に行けば面白いインタビューが撮れる」と思ってやっただけのことかもしれない。しかし「秋葉原のオタクが今の若者を代表しているのか」と違和感を持った人が多いようだ。
番組で紹介された若年男性の「絶食化」は、日本家族計画協会が6日までに発表した「男女の生活と意識に関する調査(2014年)」の結果によるものだ。
これは、全国の16歳~49歳の男女1134人の回答をまとめたもので、性交経験率が5割を超える年齢は「29歳」。08年は「23歳」で、10年・12年の「26歳」から3歳も「高年齢化」している。
セックス離れは「恋愛にお金を使えない」ことも原因?
さらにセックスについて「関心がない」と「嫌悪している」を合わせた男性の割合は、16歳~19歳で「34.0%」、20~24歳で「21.1%」、25~29歳で「21.6%」。
他の年代で2割を超えているのは40~44歳(20.9%)だけで、10代20代のセックスへの関心のなさは、30~34歳(8.8%)、45~49歳(10.2%)を大きく上回っている。
番組では30代前半になって「関心がない」と「嫌悪している」が8.8%に減ることについて、司会の小倉智昭さんがこんな独特の持論を展開していた。
「10代20代で関心を持ってなかったから、30代になって『俺やっぱ損したな』と思って(関心がない割合が)減るんですよ。そのあとに『やっぱりなー、つまんねーや』と思って、(40代前半で関心のない割合が)増えてる」
また産婦人科医の宋美玄さんは若者男性が「絶食化」している原因について、「恋愛にお金を使えない」「メールやLINEなどの普及によるリアルなコミュニケーションの不足」「スマホの普及によりアダルトコンテンツが気軽に手に入る」という3点を挙げていた。
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