日本を元気にする会のアントニオ猪木参院議員(71)が、2015年2月6日に開かれた参院予算委員会で、仰天の目論見を明かした。約25分の持ち時間の最後に、こんな言葉で質問を締めくくったのだ。
「時間が来たので終わりますが、できればこの次は『1・2・3ダー』をやらせていただくと。どうも、ありがとうございます」
ボリューム半分、早口で「元気ですかっ!」
これには国会内に、どよめきのような声があがった。猪木氏は2014年3月の参院予算委員会でも冒頭に「元気ですかっ!」と大声で叫び、山崎力予算委員長から「今後はお控え願いたいと思います」と注意を受けている。
しかし今回の予算委員会でも、冒頭には「元気ですかっ!」とやや早口で叫んだ。少しバツが悪かったのか、そのあとに続けてこう言い訳している。
「きょうは、ボリュームを、先日注意があったので、半分に落としましたので、ご了承ください。まぁあの、元気がなければ、なにもできないということで・・・」
「私も健康に気をつけておりますが、総理が『なぜ元気なのかなぁ』と私なりに分析をしておりました。答弁に答えて立ったり座ったりを、一日何回するのかなぁと。私どもの師匠力道山に、若い頃は屈伸運動を千回、二千回とやらされまして、ヒザはガタガタになって、同世代の選手たちはみな旅立ってしまいました・・・」
それからは猪木ワールド全開で、なぜか「モハメド・アリ氏」や「アクラム・ペールワン氏」ら往年の格闘家との異種格闘技戦の話に及ぶ。それから1990年の湾岸戦争時に単身、猪木氏が行ったイラク在留邦人の人質開放交渉の話になり、いよいよ質問かと思われたところで、話は再び飛び2015年1月、ノーベル平和賞を受けたマララ・ユスフザイさんに会いに行った話になった。
「マララさんのお父さんが、大変私のファンでもあったということで、連絡がつきまして・・・(中略)びっくりしたことは、17歳の少女の話があまりにしっかりしていると。私も命を張って人生闘ってきた歴史ですけど・・・(中略)『私は女性のため、女性の権利、平和のために命は惜しくありません』という答えが返ってきたのにはびっくりしました。15分くらいという話が、1時間くらい話が盛り上がりましてね・・・」
ファンも苦笑い「延々、武勇伝語ってる」
こんな調子で独演会が続き、最初の質問をするまでに約10分が経過してしまった。その後も厳しい追求をすることなく、政権や予算の批判をするわけでもなく、安倍晋三首相や麻生太郎財務大臣に当たり障りのない質問をするだけで終わってしまった。
猪木氏は自身のFacebookで、今回の質問に際して「オレの質問は15:40くらいからです。見ればわかる!」と告知していた。歯に衣を着せない質問を期待していた人も多かったが、今回は、
「延々、武勇伝語ってる。全く質問しねえ笑」
「独演会になってる」「何が言いたいのか、自慢話か」
と、ツイッターなどネットでも苦笑いする声が多かったようだ。
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