フランス西部自動車クラブ(ACO)は5日、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)のシーズンエントリーリストを発表した。今年は4クラス合計で34台が名を連ねている。
LMP2クラスをトップカテゴリーとして全4クラスで開催され、多数のプライベーターの参戦で昨年はWEC世界耐久選手権をも凌ぐエントリーを集めたELMS。今年も昨年とほぼ同様のスケジュールで全5戦が開催されるが、昨年までのLMPCクラスに代わって、プロトタイプカーの新たな入門カテゴリーとなるLMP3クラスが新設されている。
総合優勝を争うLMP2クラスには、4クラス中最多となる12台がエントリー。ポルトガルのアルガルベ・プロ・レーシングや、昨年はアジアン・ル・マン(AsLMS)に参戦していたユーラシア・レーシング、アメリカのクローン・レーシング、そしてサンマリノのイバニーズ・レーシングなどが新たにエントリーしている。また、昨年のWECでクラス王座を獲得したSMPレーシングのLMP2プログラムは今年、このELMSに活動の場を移している。
車種も多彩で、オレカ03Rやモーガン、リジェJS P2と、昨年まで活躍していたマシンに加えて、ザイテックZ11SNのアップデート版となるギブソン015S、そしてSMPのオリジナルマシンとなるBR01も登場。オレカの新たなクローズドLMP2のオレカ05もティリエ・バイ・TDSレーシングから投入される。
今年から新設されるLMP3クラスには7台がエントリー。このクラスは、エンジンなどワンメイクとなる部分もあるが、シャシーは各コンストラクターが製作することができ、すでに4社が供給を発表している。とはいえ、今回のエントリーチームはすべてジネッタ製のシャシーを採用している。
LM-GTEクラスでは、昨年まで北米で活躍していたBMW Z4 GTEがELMSにも登場。BMWスポーツトロフィー・マルクVDSから投入され、ドライバーにはアンディ・プリオールの名前が記された。加えて、AFコルセの3台を含む合計6台のフェラーリ458イタリア、そしてポルシェ911 RSR、911 GT3 RSRもそれぞれ1台ずつ登場し、合計9台のエントリーとなった。
一方、昨年は16台がシーズンエントリーしたGTCクラスは、半分以下の6台のエントリーに。うち4台はAFコルセのフェラーリ458イタリアGT3で、加えてBMW Z4 GT3とアストンマーチン・バンテージGT3がそれぞれ1台ずつ名を連ねている。
なお、ELMSは今年からダンロップとのパートナーシップを締結。LM-GTEクラスとGTCクラスはダンロップタイヤのワンメイクで争われることになっている。
ELMSの今季開幕戦は、WEC開幕戦との併催となっており、4月11日に4時間の決勝レースが行われる。