復活を目指すマルシャ/マノーが、2015年のエントリーフィーの調達に目処をつけ、早ければ今月19日にも管財人の管理から離れることが分かった。
昨年10月に資金難から経営破綻に追い込まれたマルシャF1チームは、2014年シーズンのラスト3戦を欠場。その後チームは管財人の管理下に置かれ、12月には一部の資財が競売にかけられた。
しかし、チーム代表のジョン・ブースは、その後もF1活動の継続を目指し複数の投資家たちと交渉。その結果、一度は決まった重要資財の競売が、ある投資家グループとの交渉を理由に直前になってキャンセルされた。
そんな中、マルシャ/マノーが、ある投資家グループから2015年の参戦に必要なエントリーフィーの提供を受けることで、交渉がまとまりつつあることが明らかになった。
4日、マルシャF1の母体であるマノー・グランプリ・レーシングの管財人、FRPアドバイザリーLLPは、次のような声明を発表した。
「管財人の指名以来、チームにとって長期的な解決策を保証するために、複数の団体と交渉が行われている」
「我々は、ビジネスおよび2015年にチームが参戦するためのより長期的かつ実行可能な解決策に向けて、交渉が継続していることを確認している」
さらにFRPは、2015年の開幕戦に先がけて、マノー・グランプリ・レーシングが「管財人の管理下から離れるものと想定されている。それは、2015年2月19日に予定されている」とコメントし、参戦に向けた動きを本格化させることを明らかにした。
ただ、マルシャが資金的な問題を解決させたとしても、2015年に実際に参戦できるかは不明だ。すでに3月の開幕戦までに残された時間は非常に限られており、昨年末には200名のスタッフも解雇。ファクトリーについても、2016年から参戦するハースF1チームが買い取る契約を結んだと報じられている。
既存のチームは、昨年開かれたF1コミッションで、財政難のチーム存続のために2014年型マシンあるいはエンジンを使用して2015年に参戦することを許可するという提案に反対しなかったといわれているが、そうした動きとは逆に、マルシャ復活で分配金の影響を受けるランク下位のチームは彼らの復帰を望んでいないかもしれない。
マルシャは2014年のラスト3戦を欠場したが、コンストラクターズ選手権では2ポイントを獲得し、9位につけた。