ヘレスでのF1合同テスト4日目最終日、ルイス・ハミルトンがメルセデスF1 W06ハイブリッドのステアリングを握った。ハミルトンはこの日の8人の中で最多の周回数を走りこみ、3位で今週のテストを終えている。
この日のメルセデスの主なプログラムはロングランとピットストップ練習で、ハミルトンは朝9時からランチ前までに44周を走行、ランチタイムに冷却トラブルが疑われ調査が行われたが、午後には73周を走りこんだ。
ハミルトンは合計117周を走行、1分22秒172のタイムで8人中3番手となった。メルセデスは4日間を通して516周を走ったことになる。
「今週のテストでこのマシンは高い信頼性を示し、たくさんの距離を走りこむことができた。本当に素晴らしいことだ」とハミルトン。
「サーキットに来ているスタッフもファクトリーのスタッフも、やる気に満ち、夢中になって作業にあたっており、それがとても嬉しい。去年は素晴らしい経験をしたし、全員がそれを再現したいと考えているんだ」
「今はできるだけ多くの周回を重ねることを目指す時であり、いいタイムを追い求める時ではない。その意味でここでの4日間、マシンは毎日進歩し、クルマへの理解を深めることができたので、とてもポジティブな気分だ」
「プレシーズンテストの中でどのチームも次々とアップグレードを入れるために努力していくだろう。それに伴い、マシンが進歩し改善していく。それが開幕戦まで続くんだ。マシンのパフォーマンスについてはまだはっきりとは言えない。でも去年のマシンより悪い感じはしないから、いい兆候だと思う」
「僕自身に関してはコンディションは整っており、準備万端だ。今日は117周を楽に走れた。次のバルセロナテストが今から楽しみだ」
ハミルトンは、毎年新車のテストを始めるころには最初はいい感触を持てないとして、昨年圧倒的強さを示した王者メルセデスも例外ではないと述べた。
「クルマに初めて乗るときはいつも、あまりいい感触は持てないんだ」とハミルトン。
「マシンが一番悪い状態の時だし、ヘレスは気温が低くてタイヤの状態もよくない。過去のバレンシアでもバーレーンでも、最初からよかったことなんてない。そういうものなんだ」
「でも少なくとも今が一番悪い状態で、シーズンを通してよくなっていくということは分かっている」
ハミルトンは午前中にシケインでスピンを喫したが、その時のことについて「路面が湿っていて、スリックで出て行ったのは僕が最初だった。それでスピンしたんだ」と説明している。