2015年02月05日 14:31 弁護士ドットコム
テレビ朝日が動画サイト「YouTube」に開設しているニュースチャンネル「ANNnewsCH」で、2月4日正午ごろ、すべての動画が見られなくなった。同日午後4時ごろから一部の動画が再び見られるようになったが、5日午後1時現在でも、見ることのできない動画が多数存在している。
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同社広報部によると、4日正午ごろ、同チャンネルのページに「暴力に関するYouTubeのポリシーに複数回または重大な違反をしたため、このアカウントを停止しました」というメッセージが表示され、投稿されているすべての動画を視聴できなくなった。
テレビ朝日はYouTubeを運営するグーグルに復旧を依頼。午後4時ごろから、投稿日時の古い動画から徐々にアクセスできるようになった。しかし、アカウント停止前には、1万本以上の動画が投稿されていたにもかかわらず、4日午後8時にテレビ朝日が確認したところ、3000本程度しか復旧していなかったという。
テレビ朝日広報部は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「YouTubeのユーザーから違反報告が複数あり、グーグルの米国本社がアカウント停止の判断をしたようだ」と説明している。具体的にどの動画がポリシーに違反していたかについては、「グーグル側から明らかにしてもらえなかった」(テレビ朝日広報部)という。
今回のアカウント停止の理由として、ネット上では、中東の過激派組織「イスラム国(ISIL)」を扱ったニュースが原因だと指摘する意見もある。しかし、テレビ朝日広報部は「放送済みのニュース動画か、テレビ朝日の放送倫理基準を満たした動画のみを掲載している。暴力的と認識される動画は掲載していない」とコメントしている。
テレビ朝日広報部によると、同チャンネルは2009年秋に開設されたが、アカウントが停止される事態に陥ったのは、今回が初めて。広報担当者は「なぜ今回のような事態になったのか、グーグル側に引き続き、原因の調査を依頼している」と困惑気味に話していた。
一方、グーグルは、弁護士ドッドコムニュースのメール取材に対し、「特定の動画やチャンネルについてはコメントを差し控える。一般論として、コミュニティガイドラインに違反していると報告があった動画やチャンネルについては、削除やアカウント停止などの対応をすることがある。YouTubeではこうした違反報告を24時間体制で確認している」と回答するにとどまった。
(弁護士ドットコムニュース)