長年スーパーGTで活躍し、GT300クラスで多くのタイトルを獲得。2014年にはひさびさにル・マン24時間にも挑戦したチーム・タイサンだが、2015年はスーパーGT、ル・マン24時間と活動は行わず、2016年に向けた雌伏の1年にするという。
JGTC全日本GT選手権/スーパーGTには黎明期から参戦し、7度ものGT300チームタイトルを誇る名門チーム・タイサン。また、ル・マン24時間にも2000年にGTクラスで初出場・初優勝を飾るなど長年挑戦を続けており、14年には8年ぶりに出場を果たした。
そんなチーム・タイサンだが、2015年はスーパーGT、ル・マンとも参戦しないことが明らかになった。これはオートスポーツwebの取材に対しタイサン千葉泰常代表が答えたもので、どちらのレースにもエントリーはしていないという。
スーパーGTでは、昨年チームはニッサンGT-RニスモGT3を導入。ただ、開幕戦の岡山では公式練習でクラッシュを喫し、なんとか修復を間に合わせ決勝こそ出場したものの、そのダメージが後々まで尾を引くことになってしまった。
「昨年の開幕戦での事故の後、修復が完璧ではなかったんです。千葉のクルマ選びが悪かったのかな。徳大寺さん(自動車評論家の故徳大寺有恒さん)に相談しなかったのがいけなかったよ(苦笑)」と千葉代表。
ただその一方で、過去の実績にもあるとおり他のマシンを使用しての参戦に向けても、多くの話があったという。ただ、「いろんな話はもらっていてすごくありがたかったけど、2015年から16年に向けて新車も多く出る。その性能も見定めたい」と千葉代表は15年を雌伏の時にあて、16年に向けて復活したい意気込みを示した。
また、ル・マンについてもフェラーリをはじめ多くの話はあったというが、今季は参戦を断念。千葉代表は本業である太産工業の本社建て替え等も控えており、なかなかモータースポーツ活動まで手が回りきらない状況だという。
とは言え、千葉代表のレーシングスピリットは2015年も健在だ。昨年も優勝を飾ったJapan EV Festivalは「連覇を果たしたい」と継続参戦予定。また、アメリカのルート66を使ったレースにも出場予定だという。
スーパーGTには欠かすことができない存在でもあるチーム・タイサンだけに、まずは2016年の復活を楽しみにしたいところだ。