ヘレスでのF1合同テスト3日目、フェルナンド・アロンソが再びマクラーレン・ホンダMP4-30のステアリングを握り、チームにとってここまで最多の32周を走った。レーシングディレクターのエリック・ブーリエは安堵し、マシンへの自信を深めたと述べている。
最初の2日間、MP4-30はトラブルのためほとんど走行できず、初日担当したアロンソも2日目のジェンソン・バトンもそれぞれ6周ずつの走行にとどまり、タイムも最下位だった。
しかし3日目、マクラーレンはセッションスタート直後から順調に走行、アロンソは合計32ラップを走り切った。その後トラブルで走行を打ち切り、タイムは1分35秒553で8人中最下位だったものの、テストスタート以来初めて本格的に走行できたことを、ブーリエは喜んでいる。
この日朝からすぐに走行を始められたことについてブーリエは「非常に重要なことであり、何よりもまず心の底からほっとした」と語った。
「昨日のジェンソンの最後のラップで問題を解決できたと確信できたので、昨夜の時点で少し安心していたが、ひとつの問題を解決すると別の問題が起こるということもあり得る。だから今朝9時にクルマがコースに出て行ってトラブルなく数時間走ったことに安堵した」
この日に起きたトラブルは最初の2日間の電気系トラブルとは異なるものであるとブーリエは説明している。
「冷却水漏れを引き起こしたのはサードパーティ製コンポーネントだった。交換のためにはエンジンを取り外さなければならなかった」
「終盤に30分ほど走ることも可能だったかもしれないが、それはやめて明日に備えた。主な問題は解決できた」
ここまでで予定していた作業のうちどれぐらいをこなせたかと聞かれ「50パーセント以下だ」とブーリエは答えた。
「だが全く何もできないよりはいいし、少なくとも実作業的にはやりたかったことすべてに着手できている」
「10周連続で走れたのは素晴らしいことだ。このマシンのデザイン、コンセプト、構造に問題がないと分かった」