WEC世界耐久選手権などに参戦しているOAKレーシングのコンストラクター部門、オンローク・オートモーティブは、今年からスタートするLMP3クラス向けのニューマシン『リジェJS P3』を発表した。
オンロークは、2013年からリジェと提携し、クローズドLMP2やFIA CN規定の入門プロトタイプカーなどを製作している。今回は、リジェの名が冠されたLMP3カーを製作を発表した。
昨年のル・マン24時間から実戦投入されたクローズドLMP2のリジェJS P2は、ル・マンでもクラストップの争いを繰り広げたほか、すでにWECでのクラス優勝も飾るなど戦闘力を発揮。今回発表されたLMP3は、このリジェJS P2からの影響を受けたものになるという。
計画としては、今年6月のル・マン24時間のレースウィーク中にマシンをお披露目し、9月からの実戦投入が目指されている。「我々のノウハウや経験、そしてデザインと開発に割いた時間を考えると、ニューマシンは成功すると確信しているよ」と自信をのぞかせるのはオンロークを率いるジャック・ニコレ。
ニコレは、LMP3を扱うことでオンロークは「耐久の分野ですべての範囲のプロトタイプをデザインし、販売することになる」と語り、カスタマーとともにカテゴリーをステップアップしていくような"耐久ラダー”を作り上げたいのだと展望した。
2015年からELMSとアジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)に創設されるLMP3クラスは、ル・マン24時間やWEC世界耐久選手権を目指すチームやドライバー、コンストラクターのための入門カテゴリー。コストキャップ制のもと、420馬力を発生するV8エンジンを搭載したクローズド車両で争われる。ワンメイクのエンジンはニッサンが供給する。
このLMP3に関しては、これまでジネッタ、LASモータースポーツ、アヴェ・モータースポーツ/ライリーの3社がマシンの製作を発表。ジネッタやLASは開幕戦までに、アヴェ/ライリーは夏に初走行を行うことを目指しているという。