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【Interview】米国が認めたヘルスケアアプリ、「Noom Health」を大分析

2015年02月02日 18:31  Techable

Techable

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健康をテーマに、全世界累計3千万ダウンロードのヘルスケア・ウェルネスアプリを開発する、ニューヨーク発のスタートアップ企業、Noom(ヌーム)が、ついに快挙を成し遂げた。

同社が運営するダイエットアプリ「Noomコーチ」の機能を活用した、糖尿病予防向けスマートフォンアプリ「Noom Health (ヌームヘルス)」が、米国の糖尿病予防認定プログラム(The Diabetes Prevention Recognition Program)において、モバイルアプリとしては初の準認定を獲得。予防プログラムを実践する全米の医療機関で、本格的にそのカリキュラムを提供していく。

米国のみならず、糖尿病予備軍が増加する日本でも、今回のニュースは朗報。今後、国内での展開も視野に入れているという、Noom Japan(ヌームジャパン) 代表、宜保 陽子(ぎぼ ようこ)氏に、詳しいお話を伺った。
健康的なライフスタイルを実現する新しいソリューション
Q1、「Noom Health」開発のきっかけと経緯について、お聞かせください。


(中略)「Noom Health」は、さまざまな医療機関をはじめとするパートナーと取り組んだ経験をもとに、開発されたサービスです。

米国では、国民の約3分の1にあたる9千万人が糖尿病予備軍とされています。今後、市場規模が拡大するデジタルヘルス領域において、これまで私たちがコンシューマー向けアプリを開発運営してきた中で得た知見は、糖尿病予防をはじめ、あらゆる健康課題の解決に役立つと思われます。

そうしたことを踏まえ、医療機関や企業が、あらゆる健康課題に合わせたプログラムを、顧客や従業員に対し提供できるサービスとして、「Noom Health」を開発致しました。
Q2、「Noom Health」とは、どんなアプリなのでしょうか。
「Noom Health」は、ユーザーの健康的なライフスタイルをモバイルによって実現する、新しいソリューションです。

「Noom Health」には、ユーザーのためのモバイルアプリと、導入する企業や医療機関のための管理画面の2つがあります。

モバイルアプリでは、これまでユーザーが手書きで管理していた食事や運動記録を、いつでもどこでもストレスなく、簡単な操作で実現します。指定の時間になれば、プッシュ通知で食事や運動の記録を促すので、つけ忘れの心配もありません。

また、食事や運動の記録を簡単に行えるだけでなく、プログラムに準拠したコーチングの記事が毎日、ユーザーの食事履歴や健康状態に合わせて届くようになっています。(中略)

管理画面では、医療機関や企業の方が、ユーザーの記録したデータを画面上で分析したり、経過観察することができます。(中略)
米国最大手の保険会社、企業と協業。日本での展開も検討中
Q3、米国糖尿病予防認定プログラムの準認定は、モバイルアプリとしては初の快挙だそうですが、どんな点が評価されたと思われますか。
弊社のダイエットアプリ「Noomコーチ」には、全世界1,200万人を、平均でマイナス5キロの減量に導いてきた実績があります。

私たちは、「Noomコーチ」開発運営の経験から、ユーザーの生活習慣の改善には、継続性が最も重要であると考えています。(中略)

「Noomコーチ」では週に1回、年間で52回のプロダクト改善を行っており、実際にこの2年間で、ユーザーがアプリを利用する4ヶ月 間の継続率を、35% から 64% にまで向上させることに成功しています。

このような「Noomコーチ」でのユーザーの減量実績、およびモチベーションを高める継続性の高いサービス開発、ユーザーとともに築き上げてきた素晴らしい関係性などが、ご評価いただけたのだと思います。(中略)
Q4、今後の展開について、教えてください。
糖尿病予防プログラムの医療機関での提供を進めていくだけでなく、顧客や従業員の健康な生活を願うパートナー企業との、協業を行っていきます。

すでに、米国で最大手の保険会社や、企業との取り組みを、行っているところです。

日本においても、「Noom Health」は、大きなポテンシャルがあると考えており、現在、医療機関や健康経営をめざす企業など、あらゆるパートナーとの協業の可能性を、検討している最中です。(中略)

Noomのアプリが、ユーザーさまの健康へもたらす可能性は大きく、素晴らしいものです。今後も私たちは、ミッションのとおり、「世界中の人々の生活を、健康でハッピーなものにする」ため、サービスを通じて、さまざまな課題に取り組んでいくつもりです。
Noom Health