2日、2015年のWEC世界耐久選手権/ル・マン24時間に投入するLMP1カー『ニッサンGT-R LMニスモ』を公開したニッサン/ニスモ。初年度のドライバーのひとりとして、ル・マン総合優勝の経験をもつほか、F1での経験も豊富なマルク・ジェネを起用した。
現在40歳のジェネは、2009年にプジョー908HDi FAPでル・マン総合優勝を果たしているほか、2012年からはアウディ陣営に加入。ル・マンでの3台目をドライブするなどLMP1での経験は豊富。またF1でも、2005年からフェラーリでテストドライバーを務めている。
「ニッサンでドライブすることをうれしく思うし、とてもワクワクしている」とチーム加入の喜びを語ったジェネ。
「(プジョーやアウディという)ワークスチームでの僕の経験は、ニッサンにとって必ず役に立つはずだ。僕らが目指すのは、表彰台に上がること、そして最終的にはル・マンでの優勝だよ」と、豊富な経験に裏打ちされた自負ものぞかせる。新たに身を置くチームの環境については「すでに素晴らしいチームとなっている」と評価する。
「最初からチームにはとてもいい雰囲気を感じることができた。メカニックとエンジニアたちはみんなとてもプロフェッショナルだし、多くがル・マンを経験しているんだ」
とはいえ、「ル・マンには近道などないということも、全員が覚悟している」と、すでにトヨタ、アウディ、ポルシェが接戦を繰り広げているLMP1でのシビアな現実にもジェネは言及している。
「(ル・マン優勝という)目標を果たすには、時間をかけて、懸命な作業を続けていくしかない。特に、現在、ル・マンには4メーカーが参入していて、これまでにないほど激戦になっているからね」
「今季は、テストでもレースでも、走行するサーキットでその度にマシンのことを学び、成長させていくことに専念するべきだ。走り切ることができれば、その時点でそれはひとつの成果になるからね」
そんな激戦区のLMP1にニッサンが投入するのが、ライバルたちとは一線を画すFFというコンセプトを採用したGT-R LMニスモ。ジェネは、「マシンのアグレッシブな外観が気に入ったよ。これまでのル・マンでは見たことがないよね」とその印象を語った。
「最初のラップから、とても居心地のよさを感じたんだ。エンジンがとてもパワフルで、空力の効率が高いことを実感することができたよ」
なお、ニッサンが現在LMP1のドライバーとして発表しているのはジェネひとりのみ。その他のドライバーについても「近々発表の予定」だということだ。