メルセデスAMGは1日、2015年を戦うF1マシン『W06 ハイブリッド』を正式に発表した。
新レギュレーションの導入で大変革のシーズンとなった2014年をダブルタイトルで制し、レッドブルに代わって新たな王座に就いたメルセデス。その最強シルバーアローが連覇を託すニューマシン『W06 ハイブリッド』を、合同テスト初日のヘレス・サーキットで披露した。
マシンは、数日前からティザー映像や公式写真である程度公開されていたが、この日改めてルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグによって正式にお披露目された。その姿は、昨年全19戦で16勝を挙げた前作W05をほぼ正常に進化させたものとなっている。
しかしながら新たな規定が設けられたノーズ部分は先端が先細る形状に変わり、ウイングステーも昨年型とは異なり角度のない処理が施されているほか、W05でやや大きめにとられていたサイドポンツーンの開口部が若干絞られた印象を受ける。ただ、マシン後部は下側をえぐったアンダーカットの処理を継承するなど目に見える変更は最小限で、全体の処理をより洗練したものとなっている。
チームは昨年、新開発のパワーユニットでライバルを圧倒。特に、ターボチャージャーはコンプレッサーをタービンと引き離してエンジン前部にレイアウトする『スプリット・ターボ方式』を採用するなど、先進的な頭脳は今年も健在。エグゼクティブ・ディレクターのトト・ウォルフのもと、テクニカルディレクターのパディ・ロウ、パワーユニット責任者のアンディ・コーウェルと、充実の体制が敷かれている。
ドライバーも昨年2度目のタイトルを獲得したハミルトンと最終戦までチームメイトを苦しめたロズベルグがさらなる成長を遂げ、今年もタイトルを目指す。