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日本のサードがモランドと提携しWECのLMP2に参戦! 嵯峨、クリエン加入

2015年01月31日 22:50  AUTOSPORT web

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チーム・サード-モランドが走らせるモーガンEVO・サード。WECのLMP2クラスに登場する。
スーパーGT500クラスではLEXUS TEAM SARDとして参戦、かつてはル・マン24時間耐久レースで多くの名勝負を演じてきた日本のサードが、スイスのチーム・モランドと提携し、『チーム・サード-モランド』としてWEC世界耐久選手権に参戦することになった。

 チーム・モランドは、ブノワ・モランド率いるスイスのレーシングチームで、2014年はELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスに参戦。クリスチャン・クリエン/ゲイリー・ハーシュ/ピエール・ラグのドライブで、ポールリカールの第4戦で優勝を飾っている。

 そんなチーム・モランドが、日本の誇る名門レーシングチーム、サードとコラボレーションすることになった。

 シグマ・オートモーティブとして日本で初めてル・マン24時間に挑戦し、その後もトヨタのグループCカーで長年ル・マンに挑戦してきたサードは、『SARD RACING PROJECT』を立ち上げ2014年からヨーロッパのチームと提携を狙い、野田英樹ゼネラルマネージャーや佐藤勝之社長がたびたび視察に訪れていた。

 新たに結成された『チーム・サード-モランド』は、WECのLMP2クラスに2台体制で参戦。1台はサード伝統の39番を背負い、元F1ドライバーのクリスチャン・クリエンと、スーパーGT、スーパーフォーミュラで豊富な経験をもつ嵯峨宏紀が参戦することに。もう1台はモランドのゼッケンである43番で、ピエール・ラグとオリバー・ウェブが組む。

 マシンはサードの豊富な技術が加えられ、モーガンをベースとしたモーガン・サードEVOに、ジャッドV8エンジンにサードの名が加えられたエンジンを搭載。モーガンEVO・サードにダンロップを履くパッケージで参戦する。

「ブノワ・モランドは、勝利へのスピリットと強いチームを作るための経験をもっています。我々の技術力を今季、WECとル・マン24時間で示したいと思います」と佐藤勝之社長は語る。

 また、モランドは「我々のような若いチームが、サードのような歴史あるチームとともに戦うことを光栄に思う。サードの長い歴史はいつも新しい挑戦を探してきた」と語った。

 日本のモータースポーツ界の伝統の名のひとつであるサードが、世界を舞台にどんな戦いをみせていくのか。非常に楽しみなところだ。